2007年12月10日

■■ よろず帆船人突撃インタビュー【20】<エスメラルダ>艦長 ウンベルト・ラミレス・ナバルロ さん ByQたろー ■■

先週12月2日に行ったSF講演会「帆船時代の航海術 〜帆船で海、
行く?」開催お知らせ記事が朝日新聞に掲載された後、一番多かった
お問い合わせが、チリ海軍練習帆船<エスメラルダ>に関するもので
した。ロシアの<パラダ>や<ナジェジュダ>に次いで来日回数の多い
同艦の人気を、あらためて実感☆

14回目にあたる今年9月の来日では、前回の来日直後に改正された
「SOLAS条約」(海上における人命の安全のための国際条約)によって
一般公開は許可されませんでした。ラミレス艦長とチリ大使館は最後
まで港湾当局と折衝し、なんとか一般公開をしたいと奮闘なさってい
ましたが、残念です。

記念すべき第20回「よろず帆船人」は、そんな努力と誠意の人、
ラミレス艦長にご登場いただきます!

お名前:ウンベルト・ラミレス・ナバルロ
生年月日:1959年10月24日
出身地:チリ <エスメラルダ>の母港、バルパライソの隣町、
    ビーニャ・デル・マル
<エスメラルダ>での航海は、士官候補生時代もふくめ、今回が
3回目とのこと。

el comandante y el capellan.jpg
ラミレス艦長(左)とフィエルロ神父。二人は同じ航海で「ケープ
ホーナー」(ホーン岬をまわった船乗り)になった仲良し***


以下、
ラミレス艦長:「Capt.R」
Salty Friends:「SF」


SF:船乗りになろうと思われたきっかけは何ですか?

Capt.R:船乗り、というか海軍軍人になりたいと思ったのは14歳
    のとき。特に他になりたいと夢見た職業はなかったですね。
    うちは昔から代々海軍の家系で、男は全員が「ウンベルト・
    ラミレス」という名前なんですよ。もうこの名前が付けら
    れたら、海軍に入るしかない(笑)。

*<エスメラルダ>での任務について
SF:一番大変だな、と思われるのはどんなことでしょう?

Capt.R:艦長という仕事には、経験、知性、信条、決断力が不可欠
    です。これらの要素を常に自分自身で磨き、鍛えなければ
    なりません。しかし何よりも一番大変なのは、300人もの
    乗組員の安全を常に考えなければならないことです。
        

SF:では、一番楽しみを感じられる部分は?

Capt.R:潮風のなかで、若い訓練生たちと「かたふり」(船乗り
    同士の雑談)することかな?色んな子がいて、おもしろい
    ですよ。
    あと艦内では毎日神父がミサを行っていますが、とくに
    毎週末、全乗組員が参加して行うミサは、心休まるひととき
    ですね。

desfile de la dotacion.jpg
式典のため、晴海ふ頭の先端にある国旗掲揚台にパレードしながら
移動する乗組員たち。

   
SF:今まで体験なさった航海で、特に印象に残っていることは?

Capt.R:ん〜、だんだん昔のことは忘れてしまうようになってね(笑)。
    そうそう、今航海エクアドルの近くで、信じられないほど
    綺麗な日の出を見ましたよ。本当ーに、息を呑むくらい
    美しかったなぁ。    


SF:これからのセイルトレーニンング(帆船を使った体験航海)
   についてどう思われますか?

Capt.R:色々な国の海軍が実施しているのを見てもわかるように、
    帆船を使ったトレーニングは、共同作業を通してチーム
    ワークや積極性を身につけるのに、とても効果があると
    私も思っています。
    帆船で航海していると、とにかく一日24時間が訓練。
    つねに自然を意識して操船しなければなりません。これが
    ひいては強靭な船乗りを育てることにつながるのです。

bailando Cueca.jpg
艦上ミサの後、チリの民族舞踊「クエカ」を踊る艦長。ハジケてます!
    

SF:最後に、Salty Friendsにメッセージをお願いします。

Capt.R:まず、Salty Friendsの皆さんが、こういった活動を続けら
    れていることに敬意を表したい。
    日本とチリは遠く離れていますが、太平洋という海でつな
    がっていますよね?両国の長い友好の歴史が、国を通して、
    海を通してこれからも続いていくことを祈っています。


他国の海軍では、すでに大勢の女性士官候補生たちが、練習帆船で
の遠洋航海訓練に参加しています。チリ海軍にももちろん女性のオ
フィサーはいますが、こと<エスメラルダ>に関しては、今まで
「オトコの世界」でした。これが2011年から、女性も乗船でき
るようになるとのこと!
新しい大統領も女性ですし、マチスモ(男性上位主義)のチリも
少しずつ変わってきているのかもしれません。

どんな質問にも、常にニコニコと笑顔で応対下さったラミレス艦長。
なんとか一般公開をしたいと、最後までがんばっていらした姿が
印象的でした。次回は一般公開できますように!

ムチーーシマス グラシアス!!

zarpando.jpg
いざ、ハワイに向けて出港!キリリ*指揮官の顔。


(インタビュー&翻訳:Qたろー)
posted by SaltyFriends通信 at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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