2007年08月10日

■■ 2007年地中海トールシップレース 《前編》 By Qたろー ■■

2007年7月4日、スペインのアリカンテを起点に始まった地中海の帆船レース。この第2レグ、バルセロナ(スペイン)〜ツーロン(フランス)間の「クルージングカンパニー」(注)に、ブルガリアの帆船<カリアクラ>のトレイニーとして参加してきました。

flags.jpg

《バルセルナと海》

今夏は有名なヨットレース、アメリカズカップもスペインで行われるなど帆船がらみで盛り上がっている地中海ですが、今回舞台のひとつとなったバルセロナについては、地元の人いわく「オリンピックまでは海に背をむけた都市」だったとか。

今でこそ、繁華街から歩いて行ける距離に美しいビーチ「バルセロネータ」があり、その横には雰囲気満点のおしゃれなバルやカフェ。一方港の表玄関には、13世紀建造の海洋博物館と東京の「お台場」のようなショッピングモール「マレ・マグヌム」が向かいあって建つバルセロナ。

それこそ絵に描いたような海洋都市に見えるこの町が今のような姿になったのは、実はそう昔のことではありません。
とくにビーチ近辺は1992年、バルセロナオリンピック開催時
選手村として使われ、その後再開発されて今のような姿になりました。
つまりバルセロナの海に面した部分が今のように様変わりしてから、まだ15年ほどしかたっていないのです。ちょっと意外?

Barcelona.jpg
右:オランダの<スタッド・アムステルダム>
中央:ロシアの<ミール>

《Mediterranea2007》

スペインの南西部、オレンジで有名なバレンシア地方のアリカンテを
出航した帆船レース参加船団がバルセロナ港に到着したのは、7月
12日午後12時を少しまわった頃。

前述のショッピングモール「マレ・マグヌム」の周囲から、アメリカ大陸を指差し立つコロンブス像前にかけてズラっと並んだ大型・小型帆船は全部で36隻。大型帆船は<ミール>(ロシア)<ミルチャー>(ルーマニア)<アメリゴ・ベスプッチ>(イタリア)などなどなど。
船団が到着した日は、午後からすぐに一般公開がはじまり、特に<アメリゴ>は大変な人気で、乗船制限(ピークは1時間待ち!)が出るほどでした。

Amerigo.jpg
ひときわ目立つ*<アメリゴ・ベスプッチ>
正面の建物は税関事務所

《日本人男性!?》

さて、ひと通りチェクし終わった後、土曜日の乗船前にちょっとご挨拶をと思い立ち<カリアクラ>を訪ねてみることにしました。キャプテン以下クルーに「ツーロンまで乗船します。よろしく」と挨拶すると、「やぁ、遠くからよく来たね」と歓迎してくれたものの、んん?何となく皆さん、様子がヘン…?

後日乗船してから分かったことですが、なんと私は「日本人男性」として登録されており(ちゃんと申し込みフォームに『FEMALE』って書いたのに!)みんな私を見て「え〜っ!女性だったのか」とビックリ仰天。
慌てて名簿を書き換えキャビンを変更したのだそうな。あやうくスペイン人男性と同室になるところでした。やれやれ。

Kaliakra en Barcelona.jpg
「マレ・マグヌム」の裏に係留中の<カリアクラ>

<郷愁のカリアクラ>

<カリアクラ>はブルガリアの民間の船会社「Navigation Maritime Bulgare」が所有する練習帆船です。
全長52m、帆装形式は3檣バーケンティン(一番前のマストのみ横帆、後のマストは縦帆)で、建造は1984年ポーランドのグダンスク。

渡航前にHPで調べてあったのですが、実際に船内をのぞいて見ると、想像していたとおり壁や柱などの内装材が、同じ造船所で造られたあの懐かしい<海星>にソックリ☆しばし郷愁に浸るQたろー…。
2005年、イギリスの帆船まつり「IFOS」で見学した時、デッキ下には入らなかったので気がつきませんでした。

<カリアクラ>の母港は黒海沿岸のヴァルナで、もっぱらこの町にある「マリタイムアカデミー」でプロの船乗りになるべく勉強中の学生さん達(訓練生:カデット)の訓練に使われています。もちろんそれ以外にも日本の<海王丸>のように、一般のお客さんもトレイニーとして乗船可能。
今回のレースは4位と惜しくも入賞を逃しましたが、セイルトレーニングシップとして就航以来、世界の名だたる帆船レースで何度も優秀な成績をおさめているスマートな船です。

leaving Kaliakra.jpg
いよいよバルセロナともお別れ
ツーロンに向かって、一隻ずつ出航します

<バルカン半島の『ラテン系』>

今航海の<カリアクラ>乗組員構成は、船長以下正規乗員が14名、カデット11名、そして私たちゲストのトレーニーが11名。
ちなみに今回乗り組んだメンバーの国籍別構成は、ブルガリア人、スペイン人、イタリア人、イギリス人、ベルギー人、フィンランド人、そして日本人(私)。

お恥ずかしい話、私は<カリアクラ>に乗船するまで、ブルガリアという国に関する知識は「ヨーグルト」と「ブルガリアン・ローズ」程度しかなく、ほとんど皆無でした。よく知りもしないのに、何故かちょっと辛気臭い?イメージを持っていたのですが、乗船してみたら意外や意外。めっちゃ「ラテン系」!!
よく食べ、よく笑い、よく歌いそしてよく(すごく)飲む!本当に楽しい人たちと一緒に1週間セイリングできました。


続きは次号。実際のトレーニングの様子などをレポートします。

            ***


(注)「クルージングカンパニー」:アメリカ、イギリスに本部を置くトールシップレース協会が主催する帆船レースは普通、青少年の健全な育成を主目的としており、このため「乗組員の半数が25歳未満でなければならない」という規則があります。
しかし「クルージングカンパニー」部分はその規則外。レース主催組織の規定にもよりますが、おおむね15歳以上の健康な方なら、費用を払ってどなたでも航海を経験することができます。
posted by SaltyFriends通信 at 19:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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