2010年10月10日

■□ よろず帆船人突撃インタビュー〔49〕  オランダの練習帆船<エウロパ>船長 クラース・ガーストラさん ■□

お名前:クラース・ガーストラ
国籍:オランダ共和国
ご生年:1951年
ご職業:練習帆船<エウロパ>船長

Captain Kraas.jpg Europa en el desafile, Valparaiso.jpg
左:ワンコが好きな「親分」、キャプテン・クラース
右:<エウロパ>@チリ、バルパライソで行われた帆船パレード


第一印象は「わぉ、ヴァイキングみたい!」(失礼)
でもお話しすると、その気さくでジョーク好きなお人柄に、思わず
「親分!」と呼びたくなってしまいます。キャプテン・クラースは
大勢のクルーのなかに紛れていても、すぐ「あの人がキャプテン
かな」と分かる、風格のあるお方。

8月号に登場していただいたボランティアクルー、トムさんが
「今回の帆船レース Velas Sudamerica に参加している船の船長
のなかではピカイチ」と評されたように、<エウロパ>の船長歴は
16年!
<エウロパ>のことなら、隅から隅まで知り尽くしている
まさにベテランの船長さんです。


以下クラース ガーストラさん:KG
Salty Friends:SF


SF:なぜ今のご職業を選ばれたのですか?

KG:祖父が船乗りだったこともあって、小さな頃から帆船が好き
   だったんです。5才になった頃にはもう、将来船乗りにな
   るんだと決めていました。

SF:5才とは、また早い決断ですね!ではその船乗りとしての
   キャリアは、どのように始められたのですか?

KG:1967年にオランダ海軍に入り、数年間勤務した後、漁船に
   乗っていました。その後、いったん商船学校に戻って航海士
   の資格をとったあと、商船で働いていたんです。
   <エウロパ>の船長は1994年から。今年で16年になりますね。

Captain Kraas, Guayaquil.jpg Captain Kraas 2.jpg
左:青い目にアクアマリンのピアスがよくお似合いです***
右:ディバイダーを手に、チャートとにらめっこ。


SF:16年も同じ船で船長をしていらっしゃると、もうこの船の
   キールからマストトップまで知りつくしていらっしゃるんで
   しょうね!
   でも、そんなに長いこと乗られていて、この仕事を辞めたい
   と思ったことはありませんか?

KG:ありません!死ぬまで続けます(笑)。

SF:そうおっしゃると思いました(笑)。
   では本船に初めて乗られる方に、<エウロパ>式航海の楽し
   み方を教えて下さい。

KG:航海中は、日常生活から離れて、非常に小さな社会の中で生
   活することになります。そういう環境の中で、他人と知り合い
   人間関係を構築するには、まずコミュニケーションをとらな
   ければなりません。

   船を安全に走らせるには、人間関係、チームワークが大切です。
   うちの船ではまずトレイニーの皆さんに、ここで友達をたく
   さん作って欲しい。
   セイリングは二の次でいいと、私は考えています。

SF:今回私が乗せていただいた22日間のレグだけでも、14カ国の
   人が乗ってましたよね!<エウロパ>に乗ると、本当に世界
   中に友達ができそうです(笑)。
   クルーの方の国籍もバラエティに富んでいますが、仕事をな
   さる上で、とくに問題はありませんか?

KG:現在乗り組んでいるクルーは、オランダ人が半分くらい。
   あとはご覧のとおり、色々な国の人がいますが、仕事上の共
   通語は英語なので、とくに問題はありませんね。英語を話す
   人なら、どこの人でも歓迎しますよ!

   <エウロパ>では毎日、ボランティアクルーも含めてスタッ
   フのミーティングを行なっています。周知事項を伝えたり、
   トレイニーの体調を報告しあったり、細かいことでもお互い
   の意思の疎通をはかるために、私はこの時間をとても大切に
   しています。
   国籍や母国語が違っていても、コミュニケーションがちゃん
   と取れていれば、大丈夫です。

preparando la entrada a Callao.jpg
「セイルトレーニング」は、自主参加が大切。少しずつ増えていく
「自分にできること」が自信につながります。


SF:クラースさんの、セイルトレーニングについてのお考えをお
   聞かせ下さい。

KG:我々の船は、これから船員になる人を育てるためのものでは
   ありません。
   「トレーニング」とは言っても、プロになるための技術を教
   える訳ではありませんので、基本的な当直の仕事以外は、
   自由参加型。つまり、各自の自主的なアプローチが大変重要
   になります。

   帆船は一人では動かせません。お互いを必要とし、助け合わ
   なければ、船は動かないのです。
   <エウロパ>では、この「自主性」をとても大切にしています。
   何も知識や経験のない人でも、何かできることがきっとある
   はずですからね。

SF:そういえば、最初は眺めているだけだった人が、何日かして
   徐々にメンテナンスや操帆作業に加わるようになっていました。
   みんな、少しずつ「自分にできること」を見つけていくんで
   しょうね。
   では最後に、SFにメッセージをお願いできますでしょうか?

KG:<エウロパ>は、どんな国籍の方でも歓迎しますよ。一緒に
   世界の海をセイリングしましょう!

Captain Kraas reading papers.jpg
ペルーのカヤオ入港に備えて、必要書類に目を通すキャプテン・
クラース。


ダンキュ ウェル!どうも有難うございました!
posted by SaltyFriends通信 at 22:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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