お名前:ルーシー・ラリドン
国籍:フランス
ご職業:セイラー 
2010年5月現在、<エウロパ>正規クルー

<エウロパ>でのクルー歴は5年。いつもニコニコ笑顔を絶やさない
ルーシーさんの英語は、フランス語訛りが強いのですが、それが
なんとも可愛いらしい***
<エウロパ>からのインタビュー3人目は、正規クルーの女性6人の
中でも、とくに明るく賑やかなルーシーさんにお話しを伺いました。


フランス人もやっぱりラテン系!いつも陽気なルーシーさん。


以下ルーシーさん:LL
Salty Friends:SF

SF:なぜこの仕事を選ばれたのですか?

LL:学生の頃、コーストガードに憧れ、海事法規を勉強してい
   たんですが、ひょんな事からヨットを乗り継いで旅をするこ
   とになって・・・。カボ・ベルデ、ブラジル、マルティニーク、
   アゾーレス諸島など、大西洋を9ヶ月間かけてまわりました。
   それからですね、ガゼン、帆船に興味が湧いてきたのは。
   
   卒業してからとにかく帆船に乗りたくて、オランダの大型練
   習帆船<スタッド・アムステルダム>にデッキハンド(甲板
   員)として1年半勤めました。
   
   
SF:「帆船で人生変わった」という人は多いですが、ルーシー
   さんもそのお一人だったんですね。
   帆船乗りとして、そろそろ7年になるわけですが、今まで辞
   めようと思ったことはありませんか?
   
LL:ないですね。私、性格的に、一カ所に留まるのが苦手なん
   です。だから事務所でずっとデスクワーク、なんて仕事は
   ダメ(笑)、動き続けてないと。
   ちょっと気分を変えたくなったら、例えば船のタイプを変え
   ると、また新鮮な気持ちで仕事にかかれます。
   
   でも<スタッド>は、私にはちょっと大きすぎたかな?
   <エウロパ>くらいのサイズが、私には合ってるみたい。


「なにコレ、からまっちゃったわよ##」
「落ち着いて、ゆっくり」
マストの上では、キリリと少年のよう。


SF:同じ練習帆船でも、大きさによって、微妙に雰囲気が違い
   ますもんね。
   では今まで経験なさった航海で、とくに印象に残っている
   出来事はありますか?
   
LL:どうしてこの仕事を選んだのか、というところでもお話し
   しましたが、帆船に乗り始めたころ、船を「ヒッチハイク」
   して乗り継ぎながら、9ヶ月旅をしました。この時訪れたスペ
   インの北西部、サンティアゴ・デ・コンポステーラはとても
   印象に残っています。あとアフリカに近いカナリア諸島も!
   
   この9ヶ月の旅では、乗せてもらう代わりにデッキハンドの
   仕事をし、自分の食費のみ払っていました。11メートルの
   素敵なクラシカルヨットにも乗りましたよ。
   
   
SF:女性で船をヒッチハイク、というのは、色んな意味でかなり
   勇気が要るのでは;;
   さて、今回の航海では、クルー、トイレイニー併せて14カ国
   もの国籍の方々が乗り合わせています。本当にバラエティに
   富んでいますが、仕事をなさる上で、不都合なことはあった
   りしませんか?
   
LL:<エウロパ>には、いつも色んな国からトレイニーの方が
   乗っていらっしゃいますので、私達は慣れています。でも
   皆さんにとっては、私の英語はフランス語訛りがあるので
   ちょっと分かりにくいかもしれません。でもクルーの半分
   には、オランダ語訛りがありますからね!(笑)
   最初はなかなか簡単にはいきませんでしたが、クルー同士の
   間では、今では完全に理解しあっています。


ルーシーさんが1年半勤めた、やはりオランダの練習帆船
<スタッド・アムステルダム>。2007年、バルセロナにて。

   
SF:ずばり、キャプテン・クラースについて一言!

LL:率直に言って、とても良いキャプテンです。彼は船の安全面
   などには、とことん厳しく、でも厳しくする必要のない部分
   は私達に任せてくれるんです。すごくメリハリがはっきりし
   ているタイプで、人間的にも尊敬しています。他のクルーも
   みなクラースのことを慕っていますよ。
   

SF:セイルトレーニングについてのお考えをお聞かせ下さい。
   また、ご自分の将来について、なにか計画はありますか?
   
LL:<スタッド>では一年半、正規乗組員として働きましたが
   <エウロパ>とはかなり雰囲気が違います。<スタッド>
   は80人も乗れますし、展帆、ブレース(帆桁を転桁索で回
   すこと)などは、大体全員でやります。その点<エウロパ>
   では当直のヘルム(舵とり)と船首でのルックアウト(見
   張り)以外、基本的に自由参加ですもんね。
   
   なので、みっちりセイルトレーニングを経験したい人には
   <スタッド>がおすすめ。トレーニングも少し経験しつつ
   航海をまったり楽しみたいなら<エウロパ>かな。
   いずれにしても、セイルトレーニングを通して色んな国の
   人と交流ができるのは素晴らしいことだと思います。
   
   将来に関しては、そのうち一旦フランスに帰って、航海士
   の資格を取るために、学校へ入り直そうと思っています。
   今度皆さんにお目にかかる時には、オフィサーになって
   いたいですね!


99才の<エウロパ>では、毎日&常時メンテナンス作業あり。
ペンキだらけ、オイルだらけ♪


明るいだけでなく冷静で、しっかりと自分のポリシーも持った
ルーシーさん。まずはオフィサー、そしていつかはキャプテンに!***
ぜひ夢に向かって、がんばって下さいね。有り難うございました。
 
   (インタビュー&翻訳:Qたろー)