2009年12月06日

□■ 「よみがえる船」〜谷井建三 船と35年の歩み〜を観に行こう!      By ぐんそう ■□

  いざ、「龍馬伝」の世界へ!“日本のフネ”の歴史がここにある


 現在放映中のNHKドラマ「坂の上の雲」、来年の大河ドラマ「龍馬伝」と、
幕末・明治期の海を舞台に活躍した男たちの物語が注目を集めています。この
時代をあつかった書籍も、数多く店頭に並ぶようになりました。

 これらの本を紐解いてみると、世界に雄飛せんとする人々が乗り込んだ様々
な「船」の絵も掲載されています。国内海運を担った弁才船(べざいせん)
から、維新の象徴である蒸気船、大海戦に臨む鋼鉄の軍艦まで…。緻密な情景
画を見つめながら先人たちの活躍に思いを馳せ、ふと絵の下に視線をやると、
こんな文字が目に入ってきたことはありませんか? ― “K.Tanii”

谷井さん いろは丸事件.jpg
有名な「いろは丸事件」を描いた作品。
坂本龍馬率いる海援隊の武器を積んでいたといわれる<いろは丸>と
衝突する<明光丸>。すごい迫力爆弾


 “日本のフネ”を描かせれば右に出るものが無いと言われるイラストレー
ター、谷井健三氏の絵画展 「よみがえる船」〜谷井建三 船と35年の歩み〜
が、ただいま東京都お台場の「船の科学館」で好評開催中です!

谷井建三さん@マリタイムサルーン.jpg 谷井さん 小さいお客さん達.jpg
左:会場で気さくに絵の解説をして下さる谷井建三さん。
右:「スゲー!」「かっこいい!!」と大コーフンの子供達。


 谷井氏のご活躍は海洋・船舶画に限ったものではありませんが、やはり日本
のフネ、特に和船の精密情景画こそ、谷井ワールドの真髄といえるでしょう。
谷井氏の絵は、和船研究の第一人者、元日本海事史学会の石井謙治先生の考証
を得て描かれており、歴史資料としても価値の高いものです。
 史料である平面図などからは想像しにくい、精密かつ躍動感あふれる和船の
姿を描き出した情景画は、学研「歴史群像シリーズ」などの挿絵のほか、専門
書のイラストにも採用されており、「船の科学館」でも常設展示の一部となっ
ています。

谷井さん サスケハナ.jpg
これぞ「谷井ワールド」、船の解剖図。写真はペリー艦隊の<サスケハナ>。
「資料ガイドシリーズ」の「黒船」に使われているイラストです。

 
 今回の絵画展では、かつて書物を飾った挿絵の原画を額装したものを中心に、
40点あまりの作品が展示されています。それでは、さっそく会場をご案内しま
しょう!会場である「船の科学館」本館3Fマリタイムサルーンは、3つのエ
リアに分かれています。

 入場して左側のエリアは、古代〜江戸時代までの和船の絵を集めたコーナー
です。古代の遣唐使船から、戦国時代の軍船、江戸時代の海運の主力であった
弁才船といったフネが並んでいます。純粋な和船とは少し違いますが、慶長使
節団の派遣に用いられた“伊達の黒船”こと<サンファン・バウティスタ>、
田沼時代に和洋中の技術を組み合わせて建造された<三国丸>等々、日本海事
史上重要なフネの絵も必見!
先述の石井氏監修の下、精確に描かれた和船の姿は、見る者を潮風の中に誘い
ます。

 入口正面、中央のエリアには、幕末から第二次世界大戦までのフネの絵が飾
られています。「坂の上の雲」「龍馬伝」で活躍するであろう「黒船」<咸臨
丸><三笠>といったフネはこちらのエリアです。ここでは情景画のほかに、
谷井氏が得意とする精密解剖図も展示されています。通常の絵画・模型では見
ることのできない船内の構造や、乗組員の暮らしを描いた解剖図は、図面など
から全体像をえがき出すことが難しい素人にも、フネの様子を生き生きと伝え
てくれます。

咸臨丸 谷井さん.jpg 鳳凰丸 谷井さん.jpg
「日本の船」界の重鎮、石井謙治先生の監修のもと描かれた絵は
歴史資料としても高い価値を有します。


 会場中央にあるガラスケースには、額装されていない小品のほか、谷井氏の
作品が実際に掲載された書籍、時代考証のために集めた和船の図面などが展示
されています。珍しいところでは、架空戦記の挿絵として描かれた谷井氏オリ
ジナルの軍艦の絵などもありますよ!
 また、氏のイラストを用いている「船の科学館」発行の「資料ガイド」も、
こちらに見本品を用意してあります。手にとってご覧下さい。

 会場右奥のエリアには、なんと谷井氏の“仕事場”が置かれています!
実は、この絵画展の期間中、谷井健三氏ご本人と、ご子息で時代考証・調査担
当の谷井成章氏が、ほぼ毎日会場に足を運んで、自ら解説役を買って出ておら
れます。氏は現在でも多くのイラストを手がけておられるため、会場で仕事を
する場合に備えて、道具を持ってこられたとのこと。
 和船の絵にまつわる面白いお話を、ご本人から直接聞くことができるばかり
でなく、実際に絵を描くところを見られるかもしれないこの機会、フネ好きな
らば見逃せません!

谷井さん.jpg
まだまだ描きたい船がたくさんあって・・・と谷井さん。


 絵画展「よみがえる船」〜谷井建三 船と35年の歩み〜 は、12/13(日)ま
での開催です。会期は残りわずかですが、ぜひこの機会に素晴らしい船舶画の
数々に触れて、「坂の上の雲」や「龍馬伝」の世界に浸ってみませんか?

*今回紹介した展示内容は11月末日現在のものです。展示品の入れ替えがある予定ですので、メルマガ発行時には展示されていない作品がある可能性があり
ます。あらかじめご了承下さい。

そうそう、大事なことを言い忘れていました!
展示されている絵に描かれているフネの多くは、その模型が「船の科学館」館
内に収蔵展示されています。
マリタイムサルーンに隣接する3F「和船コーナー」や、2Fの「海をまもる」
コーナーを探してみてください。立体模型と比較してみると、更に想像が膨ら
むことでしょう!


posted by SaltyFriends通信 at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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