2009年03月10日

■■ <アスガードII>続報 ■■

  昨年秋に沈没したアイルランドのセイルトレーニング帆船<アスガードII>は、アイルランド国防大臣の通達が先月23日にあり、海底からの引き揚げを断念したとの発表がありました。大まかな内容は以下の通りです。

∞∞∞
  同船を運航するアスガード委員会の理事会では引き揚げの可能性について十分な議論が交わされ、検討された結果:

引き揚げに2百万ユーロ前後の費用がかかり、それ以上の額になる可能性もあるなかで、引き揚げた結果修復不能と判明したり、引き揚げ作業自体が失敗に終わることもあり得る。
事実、引き揚げてみるまで修復可能か判断することは不可能であり、その費用の算出も無理。また、ダメージが大きい程修復の費用もかさむことになる。
<アスガードII>は建造から30年近く経った木造船であり、年を経るごとにそのメンテナンスコストも上がる。一度沈んだ船は、修復された後は以前と全く同じ状態にはなり得ず、維持上の問題が継続して発生することが予想される。
今後トレーニーとして乗船する子供達の保護者(特に自身のセーリング経験が無い保護者)は、自分の子供を一度沈んだ船に乗せるのを渋ることも懸念される。

などの理由から、現時点では2百万ユーロもかけて引き揚げるリスクは高すぎると判断。これ以上引き揚げに関わる作業は行なわないことで満場一致、大臣も「理事会によるこの勧告案を吟味の末受け入れた」模様です。

  また、理事会による<Asgard II>に替わる帆船<Asgard III>の調達計画の着手にもゴーサインを出し、その案によれば新しい船は<Asgard II>に似たデザインで木造船より建造コストも維持費も低く抑えられる鋼鉄船になるとのこと。大臣はこれに加え、「将来の<Asgard III>には<アスガードII>では不可能だった障害者をも受け入れられる設備の整った船が望ましい」と述べています。

  そして新しい船を入手するまでの暫定措置として、
<アスガードII>の前に使用されていた船で現在アイルランド海軍の管理下にある<Creidne>を提供、数は限られるが主にアイルランド近海で訓練プログラムを行なう。船は現在大改装中で完了も間近、5月までには使用可能になる予定。
アスガード委員会は、帆船レース開催時にアイルランド人トレーニーが参加出来るよう、ノルウェーのセイルトレーニング船<クリスチャン・ラディック>にある程度の数のボンクを確保する手はずを整える。
といった準備が進められており、「これらの暫定措置によってアイルランドに於けるセイルトレーニングが確実に継続されるものと信じる」との見解を示しています。

  <アスガードII>の保険業者であるAllianz社によれば、船の所有権は依然としてアイルランド政府に帰属するとのこと。大臣はまた、「これまで<アスガードII>に対して示された支持と現実的な支援の申し出に感銘を受けている。公金を引き揚げ作業に充てることはできないが、これから来る月々の間、個人または団体からの<アスガードII>に関する現実的で資金提供を伴う提案に対しては、検討を受け入れる
余地がある」とも述べています。


posted by SaltyFriends通信 at 09:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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