2009年05月10日

★★ SaltyFriends 通信 5月号★★

OoOoOoOooooo  ooooOoOoOoOoooooooo
o☆oOo           oooOoOoOooooo
Ooo
o   〜 帆船で海、行く? 〜

     ★★ SaltyFriends通信 ★★ 61号   2009.5.10

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〜〜〜帆船の最新情報 → http://saltyfriends.com 〜〜〜
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こんにちは!Salty Friendsのカズーです。

こんにちは!SaltyFriendsのカズーです。
長いGWもついに終り。みなさん休み疲れなどしていませんか?

地球の裏側では先週、9年振りとなる「大西洋横断帆船レース」がつい
にスタートを切りました。スペイン〜カナリア諸島間を競う第1レグで
は、フィニッシュラインを超えたという船からのレポートが次々と入っ
てきています。

ここ日本では、今月末にもメキシコの帆船<クァウテモック>が来日予
定。お待ちかねの帆船シーズン到来です!!

さぁ、今月もSalty Friends通信、元気に出航っ!
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■■ 目次 ■■

┏┓
┗■ 5月のSaltyFriends通信 ==================

┏◆ 《 スターボード & ポートカレンダー 》
┃ 
┣◆ 《 Ch16 》 

┣◆ 『海の覇者トマス・キッド』シリーズ第7巻発刊記念特別寄稿
┃   〜「わが著者とイギリス港町デート」〜 By 大森洋子さん
┃ 
┣◆ 「沖縄海洋文化館レポ」 by Qたろー

┣◆ 「津軽海峡の船と博物館探訪問記」 その1 By Ginga

┗◆ 「よろず帆船人突撃インタビュー」 〔33〕
    〜 防衛省海上幕僚監部 総務課渉外班 小河邦生さん 〜

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■■ スターボード&ポートカレンダー ■■

&OOoo.. "生"の帆船&オカのイベントのカレンダー。
「こんなのありますよー」というみなさんからの情報お待ちしています!
stbd@saltyfriends.comまでお寄せ下さい。..ooOO

◇◇◇◇◇◆◇  スターボード:@フネのイベント  ◇◆◇◇◇◇◇
………………………………………………………………………………………
--------------------------≪国内&近隣≫--------------------------

▼フネに乗る!
▽帆船<あこがれ>
5/18 - 5/20 帆船<あこがれ>2泊3日コース [小名浜〜横浜] ◆

6/20 - 6/21 帆船<あこがれ>1泊2日コース [大阪南港〜大阪南港]
6/27 - 6/28 帆船<あこがれ>1泊2日コース [大阪南港〜大阪南港]
7/05     帆船<あこがれ>1日体験航海 [大阪南港〜大阪南港]
7/11 - 7/12 帆船<あこがれ>1泊2日コース [大阪南港〜大阪南港]
7/16 - 7/29 帆船<あこがれ>屋久島・トカラ・奄美大島航海 [大阪南港〜大阪南港]
8/01 - 8/02 帆船<あこがれ>1泊2日コース [大阪南港〜大阪南港]◆
8/04     帆船<あこがれ>1日体験航海 [大阪南港〜大阪南港]
8/05 - 8/06 帆船<あこがれ>1泊2日コース [大阪南港〜大阪南港]
8/08 - 8/09 帆船<あこがれ>1泊2日コース [大阪南港〜大阪南港]
8/13 - 8/15 帆船<あこがれ>2泊3日コース [大阪南港〜大阪南港]
 
◇お申し込みはこちら
◆キャンセル待ち
申し込み方法等詳しくは→ http://www.akogare.or.jp/ssnew.html

▽帆船<海王丸>
5/25 - 5/29 帆船<海王丸>4泊5日コース [今治港〜横浜港]
7/21 - 7/24 帆船<海王丸>3泊4日コース [横浜港〜御前崎港]
7/28 - 7/31 帆船<海王丸>3泊4日コース [御前崎港〜姫路港]
8/15 - 8/20 帆船<海王丸>5泊6日コース [新潟港〜函館港]
10/19 - 10/22 帆船<海王丸>3泊4日コース [清水港〜石巻港]

◇お申込みは
http://www.macf.jp/kaiwomaru/embark2.html

▽その他
第24回国民文化祭・静岡10/24〜10/25 焼津八丁櫓の体験乗船
詳しくは、
http://www14.ocn.ne.jp/~yakikoku/

▼フネを見に行く!
05/10        "初代"<日本丸>総帆展帆       [横浜]
5/16-17      東京みなと祭            [東京]
         <海王丸>セイルドリル、一般公開あり! 詳細はこちら
5/23-24      今治海事展(BARI SHIP)     [今治]
         <海王丸>セイルドリル、一般公開あり!詳細はこちら
05/24        "初代"<日本丸>総帆展帆       [横浜]
05/25-07/17 <サン・ファン・バウティスタ>ドライドック(*) [石巻]
06/01-02     横浜開港祭             [横浜] 
         <海王丸>セイルドリル、一般公開あり!詳細はこちら
06/07        "初代"<日本丸>総帆展帆       [横浜]
06/07        "初代"<海王丸>総帆展帆       [富山]
06/28        "初代"<日本丸>総帆展帆       [横浜]
07/18,20,25,26  海フェスタよこはま      [横浜] 
         <日本丸><海王丸>セイルドリル、一般公開あり!
07/20        "初代"<日本丸>総帆展帆       [横浜]
07/20        "初代"<海王丸>総帆展帆       [富山]
07/25 - 07/26   御前崎みなと夏祭          [御前崎]
          <海王丸>セイルドリル、一般公開あり!

*期間中は施設はオープンしていますが、乗船・見学はできません。
詳しくは⇒ http://www.santjuan.or.jp/info/info_20/kouji.html

◆横浜開港150周年イベント(ベイサイドエリア)
http://event.yokohama150.org/event/bayside/index.html
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黒船来航イベントとして、5月、6月、8月の3回、観光丸が来航します。

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-----------------------------≪海外≫-----------------------------
◆トール・シップス・アトランティック・チャレンジ2009(STI&ASTA)
   《パシフィック・コースト》

http://www.tallshipsraces.com/atlanticchallenge/
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TSC_TopBanner_en.jpg
□5/14〜5/17 @テネリフ:スペイン領カナリア諸島
Tenerife, Las Canarias : 14 - 17 May
http://www.puertosdetenerife.org/
■第2レース
□6/12〜6/15 @バミューダ諸島
 Bermuda : 12 - 15 June
 http://www.tallshipsbermuda.com/
■第3レース
□6/25〜6/29 @チャールストン:米国
 Charleston, NC - USA : 25 - 29 June
 http://www.charlestonharborfest.org/
□7/08〜7/13 @ボストン:米国
 Boston, MA - USA : 8 - 13 July
 http://www.sailboston.com/
■クルーズ・イン・カンパニー
□7/16〜7/20 @ハリファックス:カナダ
 Halifax, Canada : 16 - 20 July
 http://www.tallshipsnovascotia.com/
■第4レース
□8/13〜8/16 @ベルファスト:英国
Belfast, UK : 13 - 16 August

◆トール・シップス・レース 2009《バルティック》(STI) 
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□7/02〜7/05 @グディニア:ポーランド
Gdynia,Poland : 2 - 5 July
□第1レース (6日間)
□7/11〜7/14 @セント・ピータースバーグ:ロシア
St.Petersburg, Russia : 11 - 14 July

□クルーズ・イン・カンパニー (9日間)
□7/23〜7/26 @トゥルク:フィンランド
Turku, Finland : 23 - 26 July

□第2レース (5日間)
□7/31〜8/03 @クライペダ:リトアニア
Klaipeda, Lithuania : 31 July 3 August


◆デルフセイル2009
http://www.sailtraininginternational.org/page.asp?partid=979
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'Meet the World' at Delfsail 2009
8/22〜8/26 @デルフザイル:オランダ

◆バルティック・セイル 2009
http://www.balticsail.net/
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  7/04〜8/23 欧州各国

《ザスニッツ》
  7/04〜7/06 @ザスニッツ:ドイツ
  http://www.faehrhafen-sassnitz.de
《グダニスク・セイル》
  7/10〜7/13 @グダニスク:ポーランド
  http://www.balticsail.pl/
《ハルムスタッド》
  7/04〜7/06 @ハルムスタッド:スウェーデン
  www.halmstad.se
《カールスクローナ》
  7/30〜8/02 @カールスクローナ:スウェーデン
  www.karlskrona.se/sail
《ロストック》
  8/06〜8/09 @ロストック(ハンザ):ドイツ
  http://www.hansesail.com/
《イェヴレ》
  8/13〜8/16 @イェヴレ:スウェーデン
  www.gavle.se/balticsailgavle
《シビノーイシチェ》
  8/14〜8/16 @シビノーイシチェ:ポーランド
  www.swinoujscie.pl
《リューベック-トラベミュンデ》
  8/21〜8/23 @リューベック-トラベミュンデ:ドイツ
  www.sail-travemuende.de
  www.luebeck-tourismus.de

◆第25回グロースター・スクーナー・フェスティバル
http://www.capeannvacations.com/schooner/
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9/04〜9/07 @米国・マサチューセッツ州:グロースター

◆グレート・プロヴィンスタウン・スクーナー・レガッタ2009
http://www.provincetownschoonerrace.com/
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9/07〜13 @米国・マサチューセッツ州:プロヴィンスタウン

◆ASTOスモールシップス・レース:カウズ
http://www.asto.org.uk/smallshipsrace.htm
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10/02〜04 @英国・ワイト島:カウズ

◆グレートチェサピークベイ・スクーナー・レース2009
http://www.schoonerrace.org/
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日程:TBA @米国・メリーランド州:ボルチモア〜ヴァージニア州:ポーツマス


◇◇◇◇◇◆◇  ポート:@オカのイベント  ◇◆◇◇◇◇◇
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--------------------------≪国内&近隣≫--------------------------
5/16-17 東京みなと祭 <海王丸>セイルドリル、一般公開あり!
  詳細はこちら
5/25   メキシコ海軍練習帆船<クアウテモック>来日
(大阪入港の後、横浜→東京→御宿の順に寄港予定)
6/2   横浜 象の鼻パーク オープン
  詳細はこちら
6/2-7 世田谷帆船模型愛好会作品展
6/6-7 東京海洋大学越中島キャンパス学園祭「海王祭」にSF出店!
7/4-5 コロンビア海軍練習帆船<グロリア>来日、一般公開(横浜)
7/12 第3回 船の文化検定試験
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■■Ch16■■

★ キッド7巻発売開始! 新艦長、孤高の海路
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ついに艦長となったKYDD!!初仕事は地中海が舞台。
イギリス・フランスの間で結ばれたアミアンの和約がキッドの運命に
もたらしたものは…!?

まだ手にされてない方、是非お近くの書店やネット通販などにてお求
めください!

翻訳者の大森洋子さんによる特別寄稿文、そして表紙の画像は
コチラをチェック!


★ SFアンテナショップ、今年も「海王祭」に出店します!
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6月6(土)、7日(日)は「東京海洋大学」越中島キャンパスで開催
される学園祭「海王祭」に、今年もSFブース「塩友商會」を出店し
ます!

昨年にひきつづき、好評だった<明治丸クイズ>をはじめ、SFオリ
ジナルTシャツ“2009年バージョン”や携帯ストラップ、キーホル
ダー等のグッズ販売のほか、帆船に関するワークショップの開催、
SF活動展示等を行います。

クイズもワークショップも飛び入り参加形式ですので、お好きな時間
に立ち寄って商品をゲット、または帆船の不思議に目からウロコを
落としていってください!

また、キャンパス内ではカッター&<やよい>乗船会船のほか、模擬
店、フリーマーケット、研究室公開、音楽ライブ演劇もあります!
もちろん、海王祭名物のコスプレショー「ミス・ネプチューン」コンテス
トなどもあり盛り沢山!

重要文化財<明治丸>は現在文化庁による修復工事のため船内
に入ることは出来ず外からのみの見学となりますが、<明治丸>
クイズと合わせぜひ遊びにいらしてください!お待ちしています!


東京海洋大学越中島キャンパス学園祭 第49回「海王祭」

■会場:東京海洋大学 越中島キャンパス
■アクセス:
*JR 京葉線「越中島駅」(各駅停車のみ) 2番出口
      徒歩約2分
     *東西線・都営地下鉄 大江戸線「門前仲町駅」4番出口
      徒歩約10分
     *有楽町線・都営地下鉄 大江戸線「月島駅」2番出口
      徒歩約10分

「海王祭」公式HP

東京海洋大学 海洋工学部HP


★ 世田谷帆船模型愛好会作品展
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東京都世田谷区立世田谷美術館にて、「世田谷帆船模型愛好会」による
初の作品展が開催されます。今回、20隻ほどの作品が出品される予定。

見学ついでに、美術館が位置する広大な砧公園で初夏の緑を満喫するの
も良さそうです。力作ぞろいの模型を見にぜひ足をお運び下さい。

「世田谷帆船模型愛好会作品展」

■場   所  世田谷区立世田谷美術館
        区民ギャラリーB
〒157-0075世田谷区砧公園1-2
TEL:03-3415-6011

■開催期間  2009年6月2日(火)〜7日(日)

■開館時間  初日 12:00〜18:00
       3〜6日 10:00〜18:00
       最終日 10:00〜16:00

■入場無料

詳細については下記までお問い合わせ下さい

事務局:帆船工房エンデバー
     TEL: 03−5477−7673

世田谷美術館HP



★ <クオーテモック>最新情報
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すでに当サイトでお伝えしているように、今月末メキシコよりメキシコ
海軍練習帆船<クオーテモック>が来日します。

メキシコ大使館からの情報によると、現在<クオーテモック>の入港
に関して、今回のインフルエンザ流行の影響による日程の変更等は
今のところありません。

SaltyFriends では新しい情報が入り次第、サイトの表玄関にアップし
ていく予定です。

<クオーテモック>来日に関する過去記事はコチラをチェック!



★ 第3回 船の文化検定試験 (7/12)
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昨年秋に始まった、通称「ふね検」。
3回目となる試験が来る7月12日、下記の全国各都市にて開催
されます。

■試験日
平成21年7月12日(日)

■試験会場
小樽・室蘭・塩釜・新潟・横浜・名古屋・大阪・高松・呉・福岡・那覇


より詳しくは、「ふね検」の問題集を発行している舵社のサイトにて
チェック!

主催:船の文化検定委員会
(財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会内)

検定試験の申し込みおよび問い合わせ:
(財)日本海洋レジャー安全・振興協会
TEL.03-5229-8531
posted by SaltyFriends通信 at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

■□『海の覇者トマス・キッド』シリーズ第7巻発刊記念特別寄稿 「わが著者とイギリス港町デート」   By大森洋子さん ■□

先月発売された『トマス・キッドシリーズ』第7巻。皆様もうゲットされま
したか?
今回、キッドはとうとう艦長に昇進。イギリス海軍に強制徴募された第1巻
からずっと愛読なさっている方の中には「あぁ、ここまでよく頑張ったね」
と、思わずPTA気分?になられる方もいらっしゃるのでは・・・(^^;

さて、この『キッド』の翻訳家大森洋子さんが、先月から当メルマガに特別
寄稿文をよせて下さっており、今回はその2回目です。
『キッド』原作者のジュリアン・ストックウィン氏とその奥様キャシーとの
交流、彼の人柄や生活風景、バックボーンなどを知ることにより、作品に対
する理解がより深まること請け合いです!

********************


「わが著者とイギリス港町デート」 第2回 
 
 ★添付写真すべて大森洋子さんご提供★


◇敏腕編集者◇

 結婚して以来、キャシーはジュリアンからしょっちゅう海や船の話を聞い
ていた。船のことなどまったく知らなかった彼女は、未知の世界の話がおも
しろくてたまらなかった。五十をすぎて自分に合わない仕事のストレスに悩
む夫を見ながら、彼女の編集者魂がうごめいた。彼女はジュリアンのなかに
「海の壮大な物語がある」そう見ていたのだ。

 小説など書いたことのないジュリアンは尻込みした。キャシーは彼の大き
なお尻を叩いた。キャシーもまた大柄な人だ。彼女の迫力がジュリアンを押
した。パートタイマー教師として大学でコンピューターを教えながら、
ジュリアンの資料作りが始まった。
 始めてみると、彼のなかに海軍時代の日々がよみがえってきたーー静かな
海面に揺れる月の光の帯、夜闇の奥から聞こえる当直者の報告の声、何ヶ月
も海ですごしたあとの豊かな土の臭い、檻から抜けだした野獣が吠えるよう
な嵐の海……。

大森さんfoto 1.jpg 大森さんfoto 2 Julian @Earl of Penbroke.jpg
左:帆船のステンドグラスが可愛い!!フォイの街で
右:ホーサー(太索)が細く見えます(^^;<Earl of Penbroke>の船首に
  立つジュリアン・ストックウィン氏
  
 
 ジュリアンは海軍を書くことにした。蒸気機関が発明されるまえ、人びと
が海をもっとも敬愛していた帆船時代、その絶頂期であるネルソン提督の時
代を。主人公は自分とおなじく水兵から身を起こして提督まで出世する……。
三年半後、二人は第一巻を手に著作権代理人のキャロル・ブレイクを訪ねた。

 ロンドンでわたしはキャロルに会ったが、彼女は二人に初めて会ったとき
のことをこう言った。「シリーズの二、三巻の構想を練ってくる作家はいる
けど、ジュリアンは十一巻ぜんぶの構想を綿密に作りあげてきたの。そんな
作家に会うのは初めて。わたしは『ホーンブロワー』も読んだことがなかっ
たけど、『キッド』の第一巻を読んだとき、わたしのなかでたちまち海の風
が吹き、波の音が聞こえてきたわ」

 こうしてジュリアンの処女作は世に出た。キャロルはこうも言った。「奥
さんがマネージャーだと、うまくいかないことが多いのよ。奥さんが勝ちす
ぎて。でも、キャシーはほんとうに優秀なジュリアンの編集者でありマネー
ジャーよ」
 プリマスの海をながめながら話しこむジュリアンとわたしへ、キャシーの
声が飛んだ。「さあさあ、二人とも、ランチの時間よ!」

大森さん Friends of Hardiesse 2 .jpg 大森さん Friends of Hardiesse.jpg
若者を対象にしたセイルトレーニングシップ<Friends of Hardiesse>
(2枚とも)


「あと五分、ヨーコにあそこが見せたいんだ」と、ジュリアン。
 彼が連れていってくれたのは、海に面して建てられた大きな石造りの門
だった。ここから一六二〇年、ピルグリム・ファーザーズがメイフラワー号
で新世界へと出発したのだ。

 「ジュリアンはヨーコと船の話をするのが好きなのね」と、キャシーは笑
う。彼女の手には今日のスケジュールを分刻みで書いた紙が握られている。

 すばやく彼女はスケジュール調整をする。長年、編集者としてキャリアを
磨いてきた彼女は、人の心の機微もきちんと読みとるのだ。こんな具合に彼
女はジュリアンのすべてのマネージメントを行っている。エージェントとの
交渉も、講演会の準備も、取材旅行の手配も。わたしにもこんな奥さんがい
たらいいのに、と思うほどキャシーは有能だ。さらに驚いたことが翌日ふた
りの家を訪ねると、待っていた。

大森さん The Ship inn.jpg 大森さん Tall Shipssss.jpg
左:思わず泊まりたくなっちゃう!?THE SHIP INN
右:フツーに帆船がうじゃうじゃいる船溜まり。チャールズタウン


◇夫婦二人三脚◇

 処女作が大ベストセラーとなって、パートタイマー作家からフルタイム作
家に脱出した二人は、都会に住む必要がなくなった。それまで住んでいた
ロンドン郊外からこのアイビーブリッジの家に移った。なんと築二百年。愛
称は「コリント邸」。
 二階の仕事部屋へ行く途中、階段の床板の割れ目から下の地面がのぞいて
いた。この石造りの古い家を見たとたんに二人とも一目惚れして購入したそ
うだ。住みながら、徐々に改築していくつもりだと言う。古ければ古いほど
いい、というイギリス人ならではのことだ、とわたしは感心してしまった。
引っ越した際に、マイカーも捨てたそう。

 ジュリアンの仕事部屋は意外に小さく、壁際にデスクがあって、コン
ピューターが一台、置いてある。彼はその前にすわると、画面に現れたたく
さんのファイルのなかから”セイル”の項目をクリックした。さらに小さな
項目をクリックすると、「5・152・18」と数字が出てきた。彼はくる
りと椅子をまわすと、背後の本棚に並んだ本のなかから五番目の本を引きだ
して、百五十二ページを開いた。すると、十八行目に求める情報があった。

 三年半かけて、彼は思いつくすべての項目に関してこうして”マイ・ファ
イル”作りをしたという。さすが元コンピューター・マン! ソフトウェア
を作るのと小説を書くのはまったく違う世界のこと、とわたしは思っていた
が、彼に言わせると「似ている」のだそうだ。

 「またコンピューターの世界に戻りたいですか」と聞くと「真っ平ごめん」
と即座に答えが返ってきた。
 執筆や取材にIT器機を駆使する彼だが、仕事に入るまえにはCDでカモ
メの鳴き声や帆の音を聞き、タールのしみこんだロープの臭いを嗅いで十八
世紀へと戻っていく。

大森さん Debon from hotel.jpg
大森さんが今回投宿したホテルから見下ろしたフォイの海。右手の入り江の
奥がチャールズタウン。


 廊下をへだててキャシーの部屋がある。ジュリアンは調べてほしいことが
あると、インターコムで彼女を呼びだす。十八世紀の衣類と食事の調査は彼
女の役目だそうだ。
 そのうえ、ウッブサイトも彼女一人で作り、月に一度はニュースレターま
で配信している。ジュリアンは執筆だけに没頭できるというわけだ。「キャ
シーはぼくの秘密兵器。彼女がいなかったら、一冊書くのに今の二倍は時間
がかかるだろうな」と彼も言う。ほんとに驚くべきスーパーウーマンだ。わ
たしには二人が一人の著者に思えてきた。

 ランチタイムには、キャシーはわたしがプレゼントした和模様のテーブル
マットをさっそく使い、キャンドルを立てて、すてきな食事をご馳走してく
れた。ジュリアンも彼女は料理がうまいと褒める。心配なのはただ、彼の胴
回りがさらに太くなることだが……。


来月号に続きます!

Kid cover.jpg
『キッド』7巻は、こんな表紙です。
まだお買い求めでない方は、Amazonでチェック☆なさってみて下さいね!
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□■ 沖縄海洋文化館レポ byQたろー ■□

沖縄海洋文化館は、沖縄県那覇市から車で北上すること2時間。バスでは、
高速バスと路線バスを乗り継いで約2時間半の本部町という町にあります。
片道2時間ちょっとという行程は、島の南半分を観光の中心に予定を立てて
しまうと、少々リキのいる距離かもしれません。

が、賑やかな那覇の市街から北に向かうにしたがって、どんどん広がる青い
空とエメラルド色の海に、心は思いっきり旅気分!
この「海洋文化館」は、ジンベイザメが悠々と泳ぐ巨大な水槽で有名な
「ちゅら海水族館」と共に、1975年から1976年にかけて開催された沖縄国際
海洋博覧会の会場として建設された、海洋博公園の中に建っています。

沖縄海洋文化館1.jpg 海洋文化館2 サバニ.jpg 海洋文化館3 進貢船.jpg 海洋文化館 俯瞰.jpg
左上:海洋文化館正面玄関
右下:外に展示してあるカラフルなサバニ
左下:エントランスホールの琉球王朝時代の進貢船
右下:入り口付近から展示ホール俯瞰


建物は土色で統一され、周囲の緑とうまく解け合っています。玄関前には、
さりげなく「サバニ」(沖縄の帆&櫂走漁船、近年エンジン付きのものも見られる)。
そしてエントランスをくぐるとまず目に入るのは、沖縄らしく色あざやかな琉球の
進貢船。
通路を上がって、メインの展示ホールへ足を踏み入れた瞬間、南太平洋の熱
く甘い風が吹き抜けるような錯覚を覚えます。
まずは会場を一回り…と思い、展示品の間をさくさく歩いて行くと目の前に
うひゃ〜!異様な物体が!

椰子の葉で屋根や壁をふいたその巨大な船は、「ラカトイ」という3艘の丸
木船を連結したパプア・ニューギニアの大型運搬船でした。
太平洋航海民族の船らしく、カニの爪のようなセイルを持つこの船は、まる
で宮崎アニメの「ハウルの動く城」にでも登場しそう。神々しい雰囲気さえ
漂います。
表示によると、もう現地でもこの船は残っておらず、世界で唯一の貴重な資
料とのことで、これは一見の価値あり!です。

海洋文化館 ラカトイ.jpg 海洋文化館 ラカトイde la popa.jpg
左:一瞬「なに!?コレ」とびっくり☆交易船「ラカトイ」
右:「ラカトイ」船尾方向から

海洋文化館 クラ・カヌー1.jpg 海洋文化館 クラ・カヌー2.jpg 海洋文化館 儀礼用Canua doble.jpg
右上:これも「Only One」。トロブリアンド諸島の「クラ・カヌー」。
左上:「クラ」とは島の人々が周辺の島と友情を交換する儀礼のこと。美しい
彫刻部分のアップ。
左下:こっちも「Only One」。キャプテン・クックがタヒチを訪れた際に
   同行した画家に描かせたスケッチを元に復元した儀礼用カヌー。
   

こちらの展示資料は、日本、ミクロネシア、ポリネシア、メラネシア、東南
アジアなど太平洋の船を中心に、祭具や生活雑貨などがメインとなっていま
すが、中でも注目なのは「スティックチャート」。
太平洋の航海民族は、昔から伝統的な航海技術を、貝殻と棒を組み合わせた
スティックチャートに印していました。この一見海岸アートのようにも見え
る海図は、日本の海洋博物館でも展示しているところは少ないのではないで
しょうか?

昨年2月からSFボラチームは東京お台場の「船の科学館」でいろいろなボ
ランティア活動をさせていただいており、そのせいかつい、展示方法そのも
のにも目がいってしまいます。
こちらの海洋文化館の展示の特徴は、「世界でここだけ」という展示品に
「Only One!」という可愛いポップをつけていること。これはアイキャッチ
として非常に有効で、かつ「ここを観て欲しい」という館側の意図がはっき
り伝わり、とてもいいアイデアだと思いました。

Only One.jpg
↑展示品についている「世界でここだけ!Only One」のポップ


ちなみに「カヌー」という言葉ですが、これはあのコロンブスがヨーロッパ
に伝えたのだそうです。第1回目航海のとき、彼は西インド諸島で初めて丸
木舟を見、1492年10月13日の航海日誌に記録。この「canoa」とい
う言葉が、ヨーロッパに伝わった初めての新大陸語だったとか。(『西和中
辞典』,小学館,1990,p.348)

海洋文化館では、ガイドさんによるミュージアムツアーを行っています。
海洋博公園に着いたら、まずこのミュージアムツアーの時間を確認すること
をお忘れなく!おっと、水族館の隣にある、イルカの「オキちゃん」劇場も
必見ですよ〜☆


〔おまけ〕

進貢船南都丸 海賊船バージョン.jpg 進貢船南都丸海賊船バージョン2.jpg
たまたま入った「おきなわワールド」で、こんどは海賊船?を発見!
この怪しい船の正体は、琉球王朝の進貢船<南都丸>。今年9月19日から全国ロードショー公開される映画「カムイ外伝」出演のために「仮装」したものを、しばらくそのまま展示しているようです。

映画、ちょっと面白そうですよ♪<南都丸>の活躍を劇場で観る前にカムイ外伝公式HPでチェック☆してみて下さいね。
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□■□ 津軽海峡の船と博物館探訪問記 その1 By Ginga □■□

東京お台場の「船の科学館」などで活動している SaltyFriendsボラン
ティアチームの Ginga さんより、東北地方の船の博物館を訪れたレポー
トを寄せていただきました。

まず今号では「青森編」と題して日本最大級の数の船を保存展示してい
る「みちのく北方漁船博物館」と、帆船ではありませんが貴重な保存船
である青函連絡船<八甲田丸>のレポートを、博物館スタッフの方々か
らいただいた読者宛メッセージと共にお届けします。

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その1:みちのく北方漁船博物館

RIMG0106-船の博物館.jpg
みちのく北方漁船博物館

4月上旬に青森の「みちのく北方漁船博物館」を見学して来ました。
青森駅やフェリーターミナルからも近く、船の好きな人には楽しめる施
設です。
http://mtwbm.com/
津軽地方の木造漁船の保存収集から始まった博物館ですが、地元の小型
漁船にとどまらず、日本の他地域の船や海外の船の収集もあります。特
に、航海できる大型船を持っているのは凄い。冬の間は造船所でメンテ
ナンスのため訪問日(2009年4月上旬)にはそれらの姿は見ること
が出来ませんでしたが、復元北前船・<みちのく丸>、ジャンクは4月
下旬から11月上旬まで係留展示され、ジャンクは船内の見学が出来る
とのことです。

 今年で設立10年目をむかえ、いろいろなイベントが催されます。
そのうち、所有する大型帆船を使っての主なイベントは次の通りです。

 ジャンク体験航海:8/1,2
 <みちのく丸>見学会:9/1-11/3の土・日
 <みちのく丸>帆走見学(陸上から):9/13,27(予定)
 <みちのく丸>操帆体験:9/12,26(予定)
 <みちのく丸>体験航海:9/13,27(予定)

4月時点での予定ですので、詳細は博物館にご確認ください

博物館の展示内容:

・展示室は巨大な体育館のように天井が高い1層の建物で広々としてお
り、大きな窓で館内は明るい。
RIMG0128ー館内1.jpg
広々とした館内

・津軽地方の小型船には、浅い丸木舟状の船底の上に舷側の板をつける
という、丸木舟から大型船へと発展していく途中の形態をとどめている
様式の船が残っている。この“浅い丸木舟状の部材”を地元では“ムダ
マ”と呼んでおり、この様式を“ムダマハギ”と呼んでいます。ムダマ
は1材のもの、2材、3材のものなど“ムダマハギ”と呼ぶ様式でも大
きさや船底の形にバリエーションがありました。
 このほか、さらに発展した様式の船(シマイハギ)など多数の船が展
示されています。

RIMG0241-ムダマハギ漁船.jpg
ムダマハギ漁船

・館内には小型漁船が数十隻展示されているほか、木造イカ釣り船、ベ
ニスのゴンドラ、ベトナム水上生活者の船、タイバンコクの運河を走る
船、ベトナムの網舟、インドネシアの帆走アウトリガカヌー、バイカル
湖の漁船、佐野造船所の木造帆走カヌー、アイヌの船(復元船)など、
ところ狭しと並んでいます。

RIMG0144-漁船1.jpg
様々な漁船

 ここは館内が明るく、説明の文字が大きいので説明が読みやすい。ま
た小型漁船の説明には様式・収集地のほか、建造時期と当時の価格が記
されているのも、この博物館の工夫のようです。
 船体以外に、航海機器、漁労用具、推進装置(オールから蒸気レシプ
ロエンジンまで)など多数展示されています。
・観覧者が触れて体験できる物がいろいろありました。
    (1)シップベル 各種5個。鳴らせる
    (2)ロープワーク体験。説明図を見ながら自分でやってみる
    (3)ベニスのゴンドラは船内に乗れる
    (4)霧笛を鳴らすことが出来る
 木で船の模型を作るコーナでは、カットされた木を組み合わせて船を
作り好きな色を塗って楽しむことが出来るようになっています。親子連
れには好評でしょう。(開催日は博物館に問い合わせください)。この
ほか、手漕ぎ船体験なども。
・屋外には古代バイキング船の復元船の展示があり、この船は船上に乗
ることが出来ます。
・展示場のほかに、地上30mの展望台があり、周囲を一望できます。
西方向のフェリーターミナルにナッチャンが係留されていました。
・訪問した日には学芸員の石山さんが居られて、いろいろ説明を聞くこ
とが出来ました。
RIMG0200-体験ロープワーク.jpg
体験ロープワーク

アクセス:
・青森駅「西口」から約2km。タクシーで640円。
 バスは1日数便程度しかないうえ、バス停から10分くらい歩きます。
タクシー利用がお勧めです。道路側には「船の博物館」と大きく書かれ
ており、地元ではこの名前の方が通りやすいようです。

その他:
・訪問日は10周年記念キャンペーン期間中とのことで、ダウ船の写真
集をいただけた。無くなり次第終了との事です。
・ムダマハギ船の作成や操縦の様子はこの博物館からの出版物がありま
す。本とCD(船大工さんが作業中の様子の録画)のセットです。
・博物館に近づくと、帆桁を備えた横帆船のマストが3本見える。これ
は近くの自動車販売店の屋上に立っているもので、日本丸の帆装をイメー
ジしたものだそうです。
・この日は上野からの夜行列車で朝10時頃に青森駅に着き、この博物
館を見学。その後三内丸山遺跡を見学してから青森に戻り、夕方に<八
甲田丸見学、という一日でした。

学芸員石山晃子さんからメルマガ読者へメッセージをいただきました:

   「国内最大級の復元北前船<みちのく丸>は、2008
    年NHK大河ドラマ「篤姫」にも御座船として登場し
    ました。特別展「北前船復元=みちのく丸建造と帆走
    の記録=」(9月1日〜11月3日)期間中は、<み
    ちのく丸>の一般公開などのイベントを開催いたしま
    すので、ご興味のある方は、この機会に是非、青森へ
    足をお運びください。」



その2:八甲田丸

RIMG0266-八甲田丸船尾より.jpg
八甲田丸船尾より

青函連絡船の<八甲田丸>が青森に係留され、「メモリアルシップ八甲
田丸」として公開されています。
http://www7.ocn.ne.jp/~hakkouda/hakoindex.html
青森駅から近く、船や鉄道の好きな人には楽しめる施設です。
青函連絡船は他に、羊蹄丸(東京・船の科学館)、摩周丸(函館)が公開
されて
いますが、現役時代の設備を最も多く見ることが出来るのが<八甲田丸>
です。

展示内容:
・現存する連絡船3隻の中では、唯一車両甲板が公開され、レール・車
止めのほか当時使用していた国鉄車両が展示されている。特に、控車
(重い機関車が浮き桟橋部分に乗らないように、機関車と貨車の間に挟
んで使った車)が保存されているのは貴重です。船尾部分ではレールが
3線になる部分も残されています。
RIMG0302-車両甲板.jpg
車両甲板

・エンジンルームもそのまま残っていて、上から見ることが出来る。
RIMG0317-主機関_4台で1軸を駆動.jpg
主機関 4台で1軸を駆動

・20分コース、40分コースと二つの見学コースを用意し、色分けさ
れた床の線をたどっていくとそのコースに従った見学が出来るようになっ
ており、時間を気にする旅行者には便利です。
・週末には大人向けのクイズがあり、何か記念品がもらえるようです。
・船内には青函連絡船の歴史や各種資料が多数展示されており、当時の
設備のほか、青函連絡船の歴史など、さまざまな展示物がありました。
・煙突内に階段が設けられ、煙突頂部が展望台になっている。ここから
周囲360度の景色を眺めることが出来ます。開館時間が19時までと
長いので夕暮れの景色を眺めることが出来ました。
RIMG0293-煙突の上に昇れる.jpg
煙突の上の展望台

アクセス:
青森駅「東口」から徒歩5分
入館は9時〜18時まで。開館時間は19時まで

その他:
・他所では見られない車両甲板中心に見てきました。車両甲板と煙突展
望台からの眺めで時間を取ってしまい、操舵室、無線室などは見る時間
が無くなってしまった。
操舵室・無線室はこの後、函館の摩周丸で見学してきました。
・元機関長を含む3人の方がボランティアとして参加しているそうです。

八甲田丸スタッフ猪股美有稀さんからメルマガ読者にメッセージをいた
だきました:

   「こんにちは。青函連絡船メモリアルシップ<八甲田丸>
    スタッフの猪股です。船を愛する方、鉄道ファン、さま
    ざまな方が来船するこのメモリアルシップに勤務し、7
    年目を迎えました。私は昭和62年…そう、連絡船が廃
    止になる前の年に修学旅行で乗船しており、最後の世代
    の人間として来船されるお客様とコミュニケーションを
    取っています。

    自分がまさかこのような貴重な船の中で働くとは考えて
    もいなかったので、とても誇りに思っています。乗船さ
    れていた方や乗組員など、もう20年以上の時が進み懐
    かしさなどから涙ぐむ姿や楽しかった事を私たちに受け
    継いで帰られます。そんなたくさんの方の思いをずっと
    残していく為にも、スタッフ一丸となり頑張ります。現
    在3隻の連絡船が係留保存されていますが、それぞれ持
    ち味があります。
     
    この八甲田丸の最大の見所は他の2隻にはない、車両甲
    板です。この車両甲板は当時一般乗船客が見ることの出
    来ないスペースで、現在9両の鉄道車両が搭載されてい
    ます。中でも貴重とされているのが郵便車とキハ82系
    です。その他にもほとんど改装されていない原型の姿が
    たくさんあります。そんな連絡船を多くの方に知ってい
    ただきたくイベントも開催しており、間近では7月の港
    フェスタです。毎年楽しい内容を考え、参加して頂いて
    おります。どうぞ、青森へお越しの際は駅から近い<八
    甲田丸>へお越しください!」


「みちのく北方漁船博物館」学芸員の石山さん、<八甲田丸>スタッフ
の猪股さん、どうもありがとうございました。

次回は北海道に渡り、江差の<開陽丸>などを紹介していただく
予定です。お楽しみに!
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■□ よろず帆船人突撃インタビュー 〔33〕 防衛省海上幕僚監部 総務課渉外班 小河邦生さん ■□

今年は海外から2隻も帆船が来航する、我々ファンにとっては「アタリ年」。
この2隻同様、来日する練習帆船の多くは海軍に所属していますが、では
こういった船が日本を親善訪問する場合、どういった手順で来日が実現して
いるのでしょう?皆様、ご興味ありませんか?

今回の「よろず」ではちょっと目先を変えて、この外国海軍との防衛交流の
窓口となっている、海上幕僚監部総務課渉外班の小河さんにお話しを伺って
みました。


小河邦生さんプロフィール

ご出身:福岡県(福岡県産静岡育ち)
御生年:1975年

1997年、防衛大学ご卒業。現在の所属は、防衛省海上幕僚監部総務課
渉外班。海上自衛官歴12年、三等海佐。


以下小河邦生さん:〔KO〕(敬称略)
Salty Friends:〔SF〕

Mr. Ogawa 1.jpg


SF:なぜ海上自衛隊に入ろうと思われたのですか?

KO:父が旧海軍で、太平洋戦争時パイロットをしていました。
   子供の頃からその時の話を聞かされて育ったので、いつの間にか「す
   り込み」されていたのかもしれませんね。
   中学生の頃には、防衛大に入って将来ヘリのパイロットになりたいと
   思ってました。
   
   
SF:ヘリのパイロットとして5年のキャリアをお持ちと伺いましたが、今
   まで参加された航海で、特に印象に残っていることは何でしょうか?

KO:平成13年に初めてインド洋方面に海自艦艇が派遣された際、護衛
   艦「くらま」に、艦載ヘリのパイロットとして乗り組んでいました。
   
   社会的な注目度が非常に高く、出航の時、艦のまわりはマスコミの
   ヘリだらけ!責任のある任務で赴くのだという誇らしい気持ちと、緊
   張がない交ざった、フクザツな気持ちでしたね。
   
   
SF:その節は大変お疲れ様でした!
   さて、次に小河さんの、現在のお仕事について伺います。総務課渉外
   班という部署は、どういった事をなさるセクションなのでしょうか?

KO:ひとことで言うと「各国海軍との窓口業務」ですね。
   そのうち、私が担当しているのが、親善のため訪日する各国海軍艦船
   及び航空機の訪問支援です。

   各国海軍と海自の親善、相互理解、信頼醸成を図るため、交流行事な
   どの計画立案を行っています。もちろん、こうした機会に船の公開な
   どを通じて、一般の方にも広く理解を頂くことも任務の一つです。

   入港中はセレモニーやイベントに関連する細々としたことや、さらに
   乗組員が来日中にトラブルなどを起こした場合、関係当局とサポート
   したりすることもあるんですよ。

Eltururu.jpg Bahrain.jpg
各国から贈られた記念品が廊下にズラっと並ぶ海上幕僚監部の廊下。
ちょっとしたミュージアムの雰囲気☆
左:トルコ海軍から贈られた<エルトゥールル>の模型
右:アラビア半島といえば「ダウ」。バーレーン海軍より。


SF:そんなこともお仕事のうちなんですねー。
   もうすぐメキシコの練習帆船<クアウテモック>がやって来ますが
   海軍の練習帆船が来日する場合の手順といいますか、具体的な手続き
   の流れをおしえて下さい。

KO:まず本国からその国の在日大使館に、艦艇訪日の意向を示す連絡が
   入り、それを受けた大使館から外務省に「外交許可」を求める申請が
   行われます。
   外務省は、関係省庁、機関に意見照会をした上で、その入国の目的、
   艦船の性質など様々な事を検討し、適当と判断した場合「外交許可」
   を出すとともに、関係省庁、機関等に対し便宜供与を依頼します。
   防衛省(海自)はこれに基づいて支援を行っています。
   
   そして来日までの間で、寄港中の日程などの詳細を、各大使館、
海軍担当者と調整し、つめていきます。


SF:神経を使われる難しいお仕事とお察ししますが、ではこのお仕事の
   やりがい、楽しさはどんなところでしょうか?
   
KO:まず、色んな国の人と会えるのが楽しいですね!****
   逆に難しいところは、お互いの文化や習慣の違いをふまえて、対応し
   なければならないことです。

   私感ですが、相手を理解するという事は、我々のものさしで相手を図
   ることではなく、相手のものさしを知ることだと考えています。どれ
   だけ我々の常識を説明しても、時にそれは意味をなさないこともあ
   るんです。重要なのは、違いを理解することだと思っています。

   また、こうしていろんな国の人と触れあう機会から、つくづく思うの
   は、まず自分の国のこと、特にに歴史をよく知る必要があるというこ
   とです。

Guayas ceremonia.jpg ceremonia Libertad.jpg
海軍同士の親善・相互理解は、重要なファクター。
左:昨年来日したエクアドル海軍の<グァヤス>
右:同じく昨年のアルゼンチン海軍<リベルタ>
  

SF:なるほど、ほんとにそうですよね。では、今まで担当なさった国や
   船で、一番印象が強かったのはどこですか?
   

KO:これも全くの私感ですが、気質が日本人に近いなと感じたのはシンガ
   ポール海軍ですね。
   同じ島国ということ、さまざまな文化が入りまじったお国柄からか、
   社交的で、また、一緒に仕事をしていても実直、マジメな気質に
   非常に親しみを感じました。


SF:外国の海軍では、練習帆船を持つ国が多いですよね。海自もヨットで
   の訓練は行っていらっしゃいますが、それとは別に大型の帆船を使っ
   たセイルトレーニングについて、小河さんのご意見をお聞かせ下さい。

KO:正直、私自身は今までヨット以外の大型帆船というものに、乗ったこ
   とがありません。立場上「日本の海自も練習帆船を持つべき」などと
   いうことも言えませんが(笑)しかし少なくともまず、自然と対峙し
   なければならない帆船は、船乗りのベーシックな技術を鍛えるのに適
   しているのだと思います。
   
   個人的には、予算に余裕ができたら、日本の海自も練習帆船を持って
   も良いのでは・・・と思っています。

   
SF:(そうこなくっちゃ!***)ぜひ海幕長になって、練習帆船を導入
   して下さいっ!(笑)
   では最後に、SFの読者へメッセージをお願いします。
   

KO:帆船は、残された海のロマン。これからも現在の熱い活動を続けられ
   ることを願っています。
   

お忙しい中、長時間有り難うございました!!
(インタビュー:Qたろー)



日本の旧海軍も、明治の頃は練習帆船を持っていましたが、これが伝統とし
て根付く前に、大型練習帆船は海軍から姿を消してしまいました。
一度途絶えたものを、ふたたび蘇らせるのは大変難しいとは思いますが、
ぜひ日本の海上自衛隊も、いつかまた、練習帆船を持って欲しいものです。

今回お話しを伺った小河さんのお仕事内容、目まぐるしく変化する社会情勢
や先方の都合などで、船の予定が変わることは日常茶飯事だとか。大変なや
りがいがあるものの、同時にものすごい心労を伴うお仕事なのでは・・・と
感じました。

帆船まつりや一般公開などで私たちが楽しめるのも、こういった「裏方さん」
達のご苦労があってこそ、ですね。ひたすら感謝!ですm(_ _)m

インタビュー:Qたろー
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■■ 編集後記 ■■

編集担当を毎月ローテーションで回しながら、いつも直前までバタバタ
しながら何とか発行してきた当メルマガも、ついに丸5年を迎えました!
これを記念して!?現在SFオリジナルの手拭いを制作中!来月の「海王
祭」までにはTシャツと共にお披露目出来そうです。ぜひお楽しみに!

メッセージの宛先は全てコチラ ⇒ stbd@saltyfriends.com。
みなさまからのお便りお待ちしています!
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帆船で 海、 行く?『Salty Friends通信』毎月10日配信
 ★編集:カズー(SaltyFriends http://saltyfriends.com
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