2008年07月11日

文字化けに関するお詫び

7月10日付けで配信させて頂いた「SaltyFriends通信7月号」の中で文章の一部に文字化けが見つかりましたため、訂正の上、先ほど再送させて頂きました。ご迷惑をおかけ致しましたこと、謹んでお詫び申し上げます。

今後ともSaltyFriends通信をご愛読頂きますようお願い申し上げます。

SaltyFriends 
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2008年07月10日

帆船で海の向こうへoooOoO SaltyFriends通信 7月号 Ooo

OoOoOoOooooo  ooooOoOoOoOoooooooo  
o☆oOo           oooOoOoOooooo
Ooo                             
o   〜 帆船で海、行く? 〜
   
     ★★ SaltyFriends 通信 ★★ 51号   2008.7.10

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〜〜〜〜〜〜〜〜帆船の最新情報は ⇒ http://saltyfriends.com 〜〜
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こんにちは!Salty Friendsのいかろーです。

日差しが夏らしくなってきた!というわけで今年もやってきました、夏!
海の向こうでは帆船レース&帆船まつりが繰り広げられています。
アメリカ西海岸のレースには、日本で活躍していた帆船<海星>が参加しているとの情報も。

それでは、7月の Salty Friends通信、出航!
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■■ 目次 ■■

┏┓
┗■ 7月のSalty Friends通信 =================

┏◆ 《 スターボード & ポートカレンダー 》

┣◆ 《 Ch16 》白石康次郎の冒険学校2008
┃   <Dawn Treader> 乗組員募集! etc.

┣◆ よろず帆船人 50号記念「寿ぎメッセージ集」第2弾&
┃   翻訳家大森洋子さん特別寄稿
┃  〜<日本丸㈼>遠洋航海体験記〜第2回

┣◆ SaltyFiends4年間の歩み

┣◆ 榎本武揚と開陽丸 その3

┣◆ <あこがれ>小笠原航海日誌

┗◆ 飛行機で飛びフネに乗る 帆船の乗り方2
================================
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■■ スターボード&ポートカレンダー ■■

OOoo.. "生"の帆船&オカのイベントのカレンダー。
「こんなのありますよー」というみなさんからの情報お待ちしています!
stbd@saltyfriends.comまでお寄せ下さい。..ooOO

◇◇◇◇◇◆◇  スターボード:@フネのイベント  ◇◆◇◇◇◇◇◇
………………………………………………………………………………………
--------------------------≪国内&近隣≫-----------------------

▼フネに乗る!
7/13-7/16  帆船<あこがれ>3泊4日コース   [東京港〜石巻港]
7/20-7/21  帆船<あこがれ>1泊2日コース   [石巻港〜宮古港]
7/24-7/26  帆船<あこがれ>2泊3日コース   [宮古港〜函館港]
8/1-8/2   帆船<あこがれ>1泊2日コース   [函館港〜江差港]
8/4-8/6   帆船<あこがれ>2泊3日コース   [江差港〜小樽港]
8/15〜16 帆船<あこがれ>1泊2日コース [横浜港発着] ⇒【soon残り7名!ダッシュ(走り出すさま)
8/31   帆船<あこがれ>一日体験航海      [大阪南港] ⇒【キャンセル待ち】
9/06     帆船<あこがれ>一日体験航海      [大阪南港]
9/07     帆船<あこがれ>一日体験航海      [大阪南港]
9/13-9/15  帆船<あこがれ>2泊3日コース  [大阪南港発着]
9/20-9/21 帆船<あこがれ>1泊2日コース [大阪南港発着]⇒【キャンセル待ち】

申し込み方法等詳しくは→ http://www.akogare.or.jp/ssnew.html

▼フネを見に行く!
7/19-27    第6回海フェスタ      [大船渡]
<日本丸>20日:セイルドリル、21日:一般公開
7/21       "初代"<日本丸>総帆展帆       [横浜]
7/21       "初代"<海王丸>総帆展帆       [富山]
7/26−27     白山丸まつり(建造10周年!)[新潟:佐渡]
7/31 <日本丸>セイルドリル          [今治]
8/1 <日本丸>一般公開            [今治]
8/3        "初代"<日本丸>総帆展帆       [横浜]
8/3        "初代"<海王丸>総帆展帆       [富山]
8/9 <日本丸>セイルドリル          [三池]
8/10 <日本丸>一般公開            [三池]
8/23 <日本丸>セイルドリル         [直江津]
8/24 <日本丸>一般公開           [直江津]

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-----------------------------≪海外≫--------------------------

2008 トール・シップス・チャレンジ(ASTA)
   《パシフィック・コースト》
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トールシップス・ポート アルバーニ
7/11〜7/12 @カナダ・ブリティッシュ コロンビア州:ポート アルバー二
フェスティバル・オブ・セイル・サンフランシスコ
7/23〜7/27 @米国・カリフォルニア州:サンフランシスコ
フェスティバル・オブ・セイル・チャンネル・アイランズ・ハーバー
8/07〜8/10 @米国・カリフォルニア州:オックスナード
フェスティバル・オブ・セイル・ロサンゼルス
8/13〜8/17 @米国・カリフォルニア州:サン・ペドロ
サンディエゴ(トールシップス・チャレンジ 最終港:)
8/20〜8/24 @米国・カリフォルニア州:サンディエゴ

トール・シップス・レース 2008 (STI)
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□7/18〜21 @英国:リバプール
  【レース#1(11日間)】
□8/01〜04 @ノルウェー:モーロイ
    【クルーズ・イン・カンパニー(5日間)】
□8/09〜12 @ノルウェー:ベルゲン
    【レース#2(8日間)】
□8/20〜23 @オランダ:デンヘルデル


バルティック・セイル 2008
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《セイル・グダニスク》
7/10〜13 @ポーランド:グダニスク

《バルティック・セイル・ハルムスタッド》

7/17〜20 @スウェーデン:ハルムスタッド

《シー・フェスティバル・クライペダ》

7/25〜27 @リトアニア:クライペダ
《セイル・カールスクローナ》
7/31〜8/03 @スウェーデン:カールスクローナ
《セイル・トラベミュンデ》
8/22〜8/24 @ドイツ:トラベミュンデ

アルマダ ルーアン 2008
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7/05〜14 @フランス:ルーアン

ブレスト 2008
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7/11〜17 @フランス:ブレスト

リュッテ セイル ブレーマーハーフェン
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8/27〜28 @ドイツ:ブレーマーハーフェン


◇◇◇◇◇◇◇◆◇  ポート:@オカのイベント  ◇◆◇◇◇◇◇◇◇
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--------------------------≪国内&近隣≫-----------------------
7/04〜15 〜海と帆船に魅せられて〜 勢古宗昭 海洋画展
7/19〜21 ザ・ロープオーサカ 木製帆船模型展(大阪)
7/19〜  船館ギャラリートーク(⇒詳細はCH16の記事へ)
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■■ CH.16 ■■

OOoo..帆船のイベントや話題を紹介する《Ch.16》。
帆船のニュースはstbd@saltyfriends.comまでお寄せ下さい.ooOO

★ 白石康次郎の冒険学校2008開催![横浜]
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ヨットで世界一周を3度達成した白石康次郎さんと、大阪市の帆船<あこがれ>で一日の航海。
帆をはったり、マストに登ったり、はたまた帆船乗りの日課デッキ磨きを体験したり。
夏の冒険旅行へ、出航!

開催日:8月18日、19日
対象:小学校4〜6年生の男女 各日50名
主催:冒険授業2008実行委員会(企画運営:株式会社スポーツビズ)
場所:横浜みなとみらいのぷかり桟橋発着
申し込み締め切り:8月4日(定員になり次第募集締め切り)

申し込み方法等の詳細はこちら↓
http://www.sports-biz.co.jp/pdf/bokenjugyo2008.pdf
帆船<あこがれ>でのセイルトレーニングの様子はこちら↓
http://www.akogare.or.jp/shipslog2/shipslog0.html

★ <Dawn Treader> 乗組員募集!
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物流業を舳に、多様な事業を展開している「鈴与グループ」
所有の帆船 <Dawn Treader (ドーントレッダー) > では、
現在クルーを募集しています。

詳細は以下の通り

募集要項:
1) 現在2名のクルーを募集中(一等航海士、および二等航海士)
2) 5級海技士(航海)以上の免状保有者
3) 海上特殊無線技士免許保有者
4) 一等航海士・・・年齢40才以下、男性
5) 二等航海士・・・年齢20〜35才程度、性別・経験不問
6) 人物重視(研修航海においてインストラクターを兼任する
ため)・・・リーダーシップ、コミュニケーション能力を
兼ね備えた方
7) 船に強いこと(Dawn Treader はまぁまぁ揺れます)
8) 横須賀定係のDawn Treader に通勤可能な方
以上

お問い合わせはメールにて、タイトルを「Dawn Treader クルー
募集」とし、採用担当:森 《 d_t_isa@ybb.ne.jp 》 まで
ご連絡下さい。
(*スパムメール対策のため、@マークの部分を小文字に変換
をお願いします)

★ なにわの海の時空館にて 帆船「あこがれ」ジオラマ製作参加者募集!!
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大阪市の帆船<あこがれ>のボランティアが様々な活動を展開しているあこがれウィンズクラブが大阪市立海洋博物館 なにわの海の時空館 エントランスホールにて、帆船あこがれの1/20スケール模型(全長2.5m、幅0.45m、高1.5m)を利用して、風と水波しぶきなどを表現した海のジオラマを製作を予定しています(全体1.8m×3.6m)。見どころは、1/20スケール帆船あこがれの模型のデッキやマストの上で作業をする人たち。1/20フィギュア(人形)を紙粘土細工で作り、情景などもリアルに表現し、他の展示施設にない動きのあるジオラマの完成を市民ボランティアが目指す。

なんと、このジオラマ作りボランティアの参加者を現在募集中!

akogareフィギュア.JPG

<日程>
7/13(日)10:00〜参加費無料(昼食は各自持参) 
7/27(日)10:00〜 同   上

※7月13日(日)は1/20フィギュア作りをメインで製作する予定です。こんなカワイイ人形の作り方を教えてもらえます!ぜひご参加ください(小学生以上のお子様の参加大歓迎)!!

申込はこちらまで⇒ akogare_winds@yahoo.co.jp

http://www.akogare.or.jp/2-6heave/2-6heave0.html

★船館ギャラリートーク開催
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今回の船館ギャラリートークには、船乗りと第一線で活躍された方々が勢ぞろい。興味のある回をいくつかピックアップして参加してみても十二分に楽しめそうです。週末の散策には都内61の美術館・博物館に入ることのできる(一部の施設は割引のみ)ぐるっとパス2008が便利。船の科学館と他の博物館を組み合わせて回ってみてもおもしろいかもしれません。シリーズは全22回の予定。


【1】 7/19(土)『海の遭難に学ぶ』
 野間 寅美 (元海上保安庁第十管区本部長)
【2】 7/20(日)『タイタニックはなぜ沈んだ〜スミス船長の責任とは〜』
 島 健 (元日本海運椛D舶担当役員)
【3】 7/26(土)『台風で座礁した大型船の救助』
 豊村 誠二 (元日本サルヴェージ竃員)
【4】 7/27(日)『衝突、乗揚げ、火災〜海難の実体験から〜』
 江森 健二 (元外国航路船船長)
【5】 8/2(土) 『なぜ超大型タンカーは建造されなくなったか』
 廣瀬 齊 (元日本船長協会副会長)
【6】 8/3(日) 『暮らしに役立つロープ結び』
 中澤 一義 (元外国航路船機関長)
【7】 8/9(土) 『羅針盤(コンパス)のルーツ』
 橋本 進 (練習帆船“日本丸”元船長)
【8】 8/10(日)『プルトニウム船“あかつき丸”の航海』
 谷山 洋 (元動力炉核燃料開発事業団)
【9】 8/16(土)『日本の海運事情〜9割は外国籍船〜』
 中島 光雄 (元運輸省海上技術安全局)
【10】 8/17(日)『やさしい海の交通ルール』
 横山 信夫 (元外国航路船船長)
【11】 8/23(土)『船内でケガ人発生〜衛生管理者の活躍〜』
 山田 淳一 (元外国航路船機関長)

サーチ(調べる)船の科学館

★船館カナディアンセイリングカヌー乗船会
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開催日時:7月20日(日)
     11時〜16時(15時30分受付終了)
開催場所:“宗谷”“羊蹄丸”中間海域
開催内容: カナディアンカヤックにセールを張り、風の力でカヌーを
動かします。
      指導はチーム西村と東京海洋大学ヨット部OBの方々
     (http://www.compass-course.com/team-nishimura.info/
参加費:  無料
その他:  荒天の場合、中止となることがあります。

主催/詳細:サーチ(調べる)船の科学館
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■□ よろず帆船人 50号記念「寿ぎメッセージ集」第2弾& ┃   翻訳家大森洋子さん特別寄稿 ┃    〜<日本丸U>遠洋航海体験記〜第2回 ■□

先月に続き、メルマガ50号を記念して、よろず帆船人にご登場頂いた方々からのメッセージをお届けします。そして、トマスキッドシリーズなどので知られる翻訳家の大森洋子さんの特別寄稿の続編も!

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メルマガ発行50号おめでとうございます
打ち寄せる波のように益々回数を重ねられますように
(帆船<あこがれ>帆船運航課長/船長  瀬川 彰彦“あき”さん)
~~~~~
祝メルマガ50号!!継続は力。そして好きこそ物の上手なれ。これからも楽しい話題を満載してください!
(元セイル大阪 広報担当 山岡真澄さん)

~~~~~
50号に寄せてとにかくおめでとう!!今後ともよろしく。
(元日本丸船長 橋本 進さん) 

~~~~~
NEVERLAND号艦長は謹んで、50回にも及ぶ海戦を戦い抜いたSalty Friendsに祝福おくるものである。 思い起こせば、海星は4年前、海のかなたに消え去ってしまい、多くの仲間は意気消沈し、戦意喪失状態となってしまった。しかし、Salty Friendsの出現によりふたたび勇猛果敢かつ、愉快な海賊たちに再起した。NEVERLAND号はきたるべき海戦にそなえ、某秘密基地でひそかに大改装中である。近い将来、逃げ足の速い「あこがれ」にひそかに近づき接舷切込みを敢行するであろう。Salty Friendsと海賊たちに栄光あれ
(ネバーランド号艦長 ネバさん)

~~~~~
「Salty 通信、50号記念、おめでとうございます!
毎回毎回のメールマガジン発行にあたり、運営者の方々の熱意
と努力に、改めて敬服します。

現在、7隻ほどしか帆船を保有しない日本にあって、この数の
少なさが現在の我が国の帆船や海に対する意識や関心の現れの
一つであると感じています。
海や帆船には、そこにしかない何かが確かに存在し、そこを通
じて多くの出会いと、そして自分を見つけなおす機会がたくさ
ん転がっていると信じています。
これからも一人でも多くの人たちが海や帆船に興味を持ち、そ
して自分の航海に挑む人たちが増えていくことを願いつつ、一
層のSalty Friendsのご活躍に期待しています。」
(Dawn Treader チーフオフィサー 森 功雄 さん)

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Salty Friends通信50号記念☆として、翻訳家の大森洋子さんが
特別寄稿下さいました。今回はその2回目です。

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日本丸航海記 その2    大森洋子さん

5.風がない!

 風を受けてびゅんびゅん走っているときもすばらしかったが、風
がなくなって、ただじっとしていたときこそ、日本丸は帆船という
ものの本質をを感じさせてくれた。 

 ハワイを出た日本丸は、バンクーバーを目ざしていた。
「もうすぐ風がなくなるぞ」と、大杉勇船長が言った。そのとおり、
マストのてっぺんの風見がぴたりと止まり、36枚すべて張った帆
はだらりと垂れて、そよりとも動かなくなった。

 日本丸は北緯30度から35度あたりにかけて広がる中緯度高圧
帯、つまり、無風帯に達し、しかも、そこで発達していた大きな高
気圧のど真ん中に入ってしまったのだ。
 ドンピシャリと予言した船長がわたしには神さまに思えた。大昔
から船乗りたちは自分が航海ごとに遭遇した地球上の気象や海象を
後世に伝え、そのデーターが蓄積されて、今日では地球上の気象状
況が解明されている。わたしたちは昔の船乗りたちのおかげで、行
く手の海域のようすがわかり、予測をたてて走ることができる。帆
船に乗っていると、まるで昔の船乗りたちといっしょに走っている
ような気がしてくる。

大森さん2-1.jpg
デッド・カーム。風がなくてはアホウドリも飛べない。


 午後6時、「風力0,スピード0ノット」航海日誌にそう記録さ
れた。デッド・カームだ。
 ぐるり360度、丸い水平線に低い雲がかかって、まるで山に囲
まれた湖のよう。そのまんなかに日本丸はいる。海面はとろりと油
でもかけたようで、青い水鏡に日本丸の姿がくっきりと映っている。
風がないと飛べないアホウドリだが、いまはわたしたちをばかにす
るように水面をスイスイ、スイスイと泳いでいく。

 太陽が沈んだ。まだ月の出ないまっ暗な空いっぱいに星々がきら
めく。星座など見分けもできないほど無数の星たち。その白い光が
黒い海面に点々と映って筋を引き、白い筋は海面がのったりと揺れ
るたびに、ゆらめく。

 わたしはわくわくしてきた。これぞまさしくホーンブロワーの世
界だ! わたしが帆船に魅せられたのは、単なる人工物の船が風の
力ひとつでまるで生きているように死者から生者へ、生者から死者
へと姿を変える、その神秘にひかれたからだ。日本丸はいま死者と
化し、太平洋上にただ浮かんでいる。動かない船の上でわたしたち
はただ黙って風を待っている。バカみたい、そう人は言うかもしれ
ない。走らない船なんて無意味だ、と。それで人類は帆を捨てて、
エンジンを発明した。

大森さん2-2.jpg
水平線まで平らな海原

 でも、自然の意志のままに、ただじっと待つというのは、なんと
ぜいたくなことだろう、なんと豊かなことだろう。わたしは痛快な
気分になった。都会にいたら、自分のほうが駆けだしてしまったか
もしれない。風が走らせてくれれば走る、走らせてくれなければ走
らない、走らせてくれるまで待つ。これこそ”自然体”ということ
ではないか! わたしは自然のただ中で、自然といっしょに呼吸し
ていた。

 西の空に輝いていた金星がまっ赤な粒になって、ポトリと水平線
の下に沈むと、反対側の水平線からレモン色の満月がのぼってきた。
吹き流しは垂れたまま。
 大杉船長は「しんぼう、しんぼう」と言って、デッキを行き来し
ていた。横浜出港後、ハワイに着くまでに最高13.5ノット、一
日の最高航走距離276マイルを記録した日本丸は、この10時間
のあいだ、航走距離0マイルを記録しつづけた。それでも船長はエ
ンジンを使おうとしなかった。ひたすら風を待った。

大森さん2-3.jpg
帆はまるで洗濯物のよう、という帆船ものに出てくる表現のとおり。

 
6。天体を動かす大きな力

 風こそ帆船を走らせるエネルギー。日本丸の航跡は、そのまま風
探しの道のりだ。
 横浜を出た日本丸は仙台あたりの緯度までさかのぼり、偏西風を
つかむと、西寄りの風を受けて東へ進み、日付変更線を目ざした。
前回、書いたように、風次第でときには日本のほうへ戻ることも
あったが、たいていは毎日、東進し、太陽は行く手から昇って、背
後に沈んでいった。

大森さん2-4.jpg
天測をする実習生たち。正午と夕方に六分儀を使い、太陽を水平線
まで下げて、太陽の高度を観測する。
船が揺れるので、これがなかなかむずかしい。


 日付変更線に達すると、ハワイへ向けて船は90度、変針し、北
東の貿易風を左舷から受けて、南へくだっていった。太陽は毎日、
左舷から出て、右舷へ沈んでいく。
 ハワイを出ると、こんどは北東の貿易風を右舷から受けて、バン
クーバーへと北上した。朝日は右舷から射し込み、夕陽は左舷へ沈
む。

 毎日、毎日、こうして風を見ていると、風が見えてくる。
 毎日、毎日、こうして太陽や月をながめていると、天体の規則正
しい動きが不思議になってくる。どうして太陽は毎日規則正しく東
からのぼって西に沈むのだろう、続きを読む
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■□■ SF4年間の歩み ■□■

メルマガ発行50号記念となった先月に続き、今号ではスペ
シャルコラム[Salty Friends 4年間の歩み]と題して、主な
航跡を辿ってみたいと思います。
SFは今月でスタートから早4年半、多くの方々に支えられ励ま
され、これまで続けてくることが出来ました。関わりのあった
すべての方々に、この場を借り、改めて感謝いたします。


2004.1. 当時横浜を拠点に運航されていた日本初の民間セイル
トレーニング帆船<海星>の活動停止/売却がキッカ
ケとなり、同船のボランティアクルー数名により結成。
「セイルトレーニング&帆船の素晴らしさをより多く
の人に伝える」ことを目的に活動を開始。

2004.2 ブログ形式のウェブサイト開設

2004.3 SF初イベント、映画「マスター アンド コマンダー」
バックステージツアー開催
2004March_MCBST_Flyer1.jpg 2004March-MCBT.jpg
ナビゲーター:帆船<“HMS”Rose>元クルー、トム・
マクラスキー氏 @牛込箪笥地域センター(東京)

2004.4 メールマガジン「SaltyFriends通信」プレ創刊

2004.5 「SaltyFriends通信」、[スターボード]&[ポート]
月2回発行体制でスタート
SF_1stIssues_SandP.jpg
http://saltyfriends-mm.seesaa.net/

2004.5 「ぶんごーと行く!初夏の西伊豆ドライブツアー」開催
SFスタッフ同行の博物館/レストランシップを巡る
ドライブツアー (静岡)

2004.5 チリ海軍練習帆船<エスメラルダ>読者限定特別ツアー
2004June-Esme1.jpg
[同時見学:インドネシア海軍練習帆船<デワルチ>]
(東京港)

2005.4 Salty Friends 通信、月1回発行体制に移行

2005.5  スペインの復元帆船、<ヴィクトリア>見学会(東京港)
2005May_Victoria1.jpg

2005.7 スペインの復元帆船、<ヴィクトリア>見学会(名古屋港)
2005_Victoria_Nagoya2.jpg 2005_Victoria_Nagoya3.JPG 2005_Victoria_Nagoya1JPG.JPG

2005. 9 スペインの復元帆船<ヴィクトリア>ディレクター講演会 
@なにわの海の時空 (大阪)
2005_VictoriaDirectorLec_Osaka1.jpg 2005_VictoriaDirectorLec_Osaka3.jpg

2005.9  米国帆船<プライド・オブ・ボルティモアII>海難被害
修繕募金プロジェクト「Raise The Rig」募金協力
キャンペーン(ウェブサイト上)
Pride2_1.JPG
<プライド オブ ボルチモア II>

2005.11 重要文化財帆船<明治丸>見学会
@東京海洋大学越中島キャンパス構内(東京)
Meijimaru1.JPG明治丸見学会2.jpg 明治丸見学会1.jpg
2005.11 第1〜12回 <明治丸> リフィットボランティア
〜2007.5 (現在は文化庁補修工事準備のため作業休止中)
MeijimaruRefit_1.jpg MeijimaruRefit_2.jpg

2006.6 東京海洋大学学園祭「海王祭」
SFアンテナショップ「塩友商會」出店
Kaiyousai2006.jpg

2006.7 SFワークショップ「くるみの帆船モビール(SFバージョ
ン)制作」開催 @港区生涯学習センター(東京)
2006July-SFWS_walnut2.jpg 2006July_SFWS-walnut1.jpg


2006.9  SFワークショップ第2弾「帆船の3ディメンション
〜10 三浦流」@港区青山生涯学習館(東京)
3D_2.JPG 3D_JensKrogh.jpg

2006.9 帆船冒険小説「トマス・キッド」シリーズ(ジュリアン・
ストックウィン著・大森洋子訳)刊行続行応援キャンペー
ン(ウェブサイト上)
Kydd_Series.jpg
(トマス キッド シリーズ)

2007.1 いかろーの「アントワープ報告会」開催
海外帆船祭・レースの紹介&ミニワークショップ
@築地 うおがし銘茶新店 5Fスペース「会」(東京)
ItaruAnthwerp_1.jpg ItaruAnthwerp_2.jpg

2007.2 「嗚呼、あこがれ!帆船魅力展」開催
〜6 @東京海洋大学<明治丸>船内
Miryokuten_MeijiM_1.jpg Miryokuten_M_2.jpg

2007. 3 月刊雑誌「KAZI」4月号誌上にてSFの活動が紹介される
KAZI_Meiji1.jpg

2007.5 「帆船フェスタよこすか」参加
2007May_YokosukaTSF1.jpg 2007May_YokosukaTSF2.jpg
運営サイドのボランティアとして会場警備・案内、SF
ブース出店 & 帆船<あこがれ>の運航補助 
@横須賀市浦賀港

2007.6
東京海洋大学学園祭「海王祭」
SFアンテナショップ「塩友商會」出店
Kaiwosai2007.jpg SFGoods1.jpg SFGoods2.jpg
(SF Tシャツ&グッズ)

2007.7  「帰ってきた!帆船の魅力展」
〜8   @雑貨とお茶の店「ハaハaハa」(大阪)
HaHaHa_v2.JPG HaHaHa_1.JPG

2007.9 チリ海軍練習帆船<エスメラルダ>見学会(第2回)
(東京港)
2007Sept-Esme1.jpg 2007Sept-Esme2.jpg

2007.10 月刊雑誌「KAZI」11月号誌上にて<エスメラルダ>見学会
     の様子が掲載される

2007.11 「シーフロントミュージアム in Autumn 2007」
ギグ、セイリングクルーザー乗船会の運営補助
     SFアンテナショップ「塩友商會」出店
&各種ワークショップ・写真展開催 
@若洲海浜公園 (東京)
SeaFront2007_1.jpg SeaFront2007_2.jpg SeaFront2007_3.jpg

2007.12 SF講演会「帆船時代の航海術」開催
     講演:元東京港水先案内人/元日本郵船船長大河原明徳氏
     同時開催:SFスタッフQたろーによる、チリ海軍練習帆船
     <エスメラルダ>見学会レポート & 地中海帆船レース
     “Med '07”参加レポート
     @船の科学館 (東京)
SF-DecLecture07.png SF-DecLecture07_a.jpg SF-DecLecture07_b.jpg

2008. 1 SaltyFriends ボランティアチーム登録制度開始

2008. 1 ニュージーランドの帆船<ソーレンラーセン>日本人クルー
     による「船乗り真帆の旅日記」、サイト上にて公開開始

2008. 2 「帆船で海、行く?」写真展 開催
@日本橋 喫茶木屋 (東京)
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2008. 2  SaltyFriends ボランティアチーム初仕事
Funekan_SFVT_3.jpg Funekan-SFVT_2.jpg

2008. 6 東京海洋大学学園祭「海王祭」
SFアンテナショップ「塩友商會」出店
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2008. 6
 メールマガジン「SaltyFriends 通信」
      第50号 発行
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□■□ 榎本武揚と開陽丸 その3 □■□

■□ 榎本武揚と開陽丸 その3 □■ By あすかさん

この夏帆船「あこがれ」が参加する「榎本武揚没後百周年記念事業」について、理解を深めてもらうため、榎本さんと<開陽丸>に詳しい北海道在住のあすかさんに書いていただいた『榎本武揚と開陽丸』もいよいよ最終章!!

東京港 有明多目的埠頭(東京国際展示場(東京ビッグサイト)の裏の岸壁・ゆりかもめ「国際展示場正門」駅下車徒歩5分・水上バス「有明船客ターミナル」下船スグ)にて、7月12日(土)はセイルドリル・船内一般公開/7月13日(日)10:00〜は東京港幕府脱走軍/榎本艦隊の品川沖脱走を想定した出港式が開催され、石巻を目指します!!皆様、ぜひ遊びに来てください!!

榎本武揚と<開陽丸>

V戦いのはてに・・・・


日本へやってきた開陽丸を待っていたのは、内戦への参加だった。

慶応3年(1867年)の終りから4年正月にかけて・・・・開陽丸の軍艦乗組組頭(艦長)となった榎本と共に阿波沖へ向かい、薩摩海軍と交戦。勝利を収めた。この海戦に参加した幕府船は開陽のほか、蟠龍、富士山丸、翔鶴丸、順動丸・・・
華々しい初陣を飾った開陽と榎本だったが、事態は急変する。
大政奉還すぐに陸で起こった鳥羽伏見の戦いで幕府側が敗戦し、大坂城にいた将軍慶喜は密かに江戸に脱出。その際使われた乗り物こそ、天保山に停泊していた開陽丸だった。
艦長榎本不在のまま開陽は副官の沢太郎左衛門を指揮官に江戸に向かい、榎本は軍艦富士山丸に乗船し残りの船と共に後を追った。その際、大坂城にあった金18万両を持って行った・・と言われている。

4月・・鳥羽伏見で勝利し新政府となった薩長らから、幕府艦隊の引渡しを通達される。
これを良しとしない榎本らは、品川沖から艦隊8隻をつれ江戸を脱走。勝海舟らの説得で一時は戻ったものの、再び8月、4隻で脱走した。
彼等は北を目指した・・・・・銚子沖で暴風のため2隻を失いながら、仙台で陸路を戦い抜いた旧幕府軍を収容し、宮古で薪を積み込み・・艦隊はやがて蝦夷地(北海道)の鷲ノ木へたどり着いた。蝦夷地についたのは旗艦の開陽を始め、回天・蟠龍・長鯨・神速・鳳凰・回春・大江だった。脱走したときは4隻だった榎本艦隊も、北上する中で増えていったのだ。
上陸したのは10月20日・・現在の12月3日ごろである。北の大地は真っ白だった。
榎本が蝦夷を目指したのは、旧幕府に従った武士たちが開拓をし生活できる場所を目指したためだった。しかし、上陸した蝦夷地には松前藩がある。
蝦夷地の委任を求める嘆願書を箱館府知事に出すも、認めるはずも無く戦争は始まった。

榎本らは鷲ノ木で上陸した軍を二手に分け、一方の土方歳三の軍は海沿いを行き、もう一方の大鳥圭介の軍の方は内陸の本道を進み箱館を目指した。
迎え撃つ新政府軍らとの戦いに勝利し、旧幕府軍は箱館五稜郭へ。既に箱館府は五稜郭を放棄し青森へと脱走していた。無血入城を果たした。
箱館を押さえた後の11月1日、開陽は箱館に入港した。

続けて松前福山城の占拠のため、土方隊は攻撃を開始した。福山城は占拠したものの、松前藩の降伏はない。松前藩は館城(厚沢部町)を最後の砦としていたのだ。
松岡四郎次郎に200の兵を持たせ、館城攻略に向かわせた。その後は江差へ。最終的には土方隊と協力して江差で松前藩を挟み撃ちにする作戦だった。
その陸軍らを援護するため、榎本は開陽丸で江差へ向かう。11月15日のことだった。しかし、陸軍らはそれぞれの戦闘で足止めを食っていた。
盟友等を江差で待つ開陽丸・・・・戦争は榎本軍有利に進んでいたが、ここに来て運命の女神は榎本軍を見放した。
この時期の江差は天候が激しく変わる。15日の夜、暴風雪が吹き荒れだした。開陽の錨は走錨を初め船体は岸辺へと押しやられた。機関を限界にあげても、船は止まらない。
翌日陸軍がやってきたときには、開陽丸は座礁し船底は破れていた。
榎本らは開陽丸から出来るだけ荷物を降ろした。

そして十数日後・・・・・・幕府最強と歌われた開陽丸は、江差の海へと沈んでいった。
開陽丸誕生からその死まで、見つめていた榎本。その胸中ははかり知れない。
『衆人暗夜に灯を失ひしに等し』
この一言に尽きる・・・・・。

後に旧幕府軍は選挙で総裁以下人事を決め、国としての体裁を固めたが、冬があけ春になった彼等に・・・次の冬は無かった。
1869年(明治2年)3月、新政府は乙部より上陸を開始し、やがて旧幕府軍を追い詰めていく。5月11日、新政府の総攻撃、箱館は新政府に落ちた。
5月18日(現6月26日)。五稜郭開城。ここに戊辰戦争は終結した。

歴史にもし、はありえないが、もし・・開陽が座礁しなかったら・・・榎本の運命も変わっていただろうか?
罪人として東京と名を変えた江戸に戻り、やがて許されて新政府に出仕し新しい日本を作る榎本武揚。
しかし開陽があったら、もしかしたら蝦夷地は独立して日本も違う形だったかもしれない。そう思うと、今のままでもよかったのだろうか・・・?
北海道は戦争後開拓も進み、今では豊かな田畑が広がっている。蝦夷地開拓を願った榎本らの思いは、今もこの北の大地に生きている。

サーチ(調べる)参考資料・()は出版社
● 開陽丸(開陽丸青少年センター)
● 週間日本の100人 73号 榎本武揚・(ディアゴスティーニジャパン)
● 幕末維新の海・渡辺加藤一 著(成山堂書店)
● 幕末の蒸気船物語・元綱数道 著(成山堂書店)
● 戊辰戦争・歴史読本セレクト 幕末維新シリーズA(新人物往来社)
● 開陽丸資料HOUT EN SCHEPEN第八章フォールリヒター(福武学術文化振興財団研究助成事業添付資料)
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■□■ <あこがれ>小笠原航海日誌 ■□■

<あこがれ>最長コースである、「13泊14日 小笠原航海」に行ってきました。
想像していたより、ゆったり。でもやっぱし過酷、そして色々と勉強になる14日間。
人間臭く、塩臭く、まったり帆船の時間を楽しんできました。

「マヌケは溺れろ、マヌケでなければ溺れない」
アーサー・ランサムの小説の中の一節。
お父さんが子供達に宛てた電報の中で出てきた言葉のように記憶しています。

そして、僕が帆船に乗る前に自分に問う言葉。
小笠原航海の数日前から少し緊張していました。
長期間のトレーニングの間、自分がマヌケにならないだろうか?
マヌケなせいで溺れてしまわないだろうか?

トレーニングが始まって、そんな心配を忘れるほど楽しんでしまう自分ですが、
いくつかマヌケなことをやらかしたので、そのあたりを掻い摘んで。。。



ある雨の日。デッキでの作業も終わり。
濡れないために暑苦しいオイルスキンを身にまとっての作業でした。
船内に入る前に少し水気を飛ばしておこうと、出入り口のところでジャンプ。
ゴツンとドアの上に頭ぶつけて、イラッとしながら船内へ。
誰も見てなきゃいいのに、こういうマヌケを見て、大丈夫?って声を掛けてくれる仲間。
いや、恥ずかしいだけですから。見なかったことにしてください。



どこの島の近くだったか。。。
海図ではだいぶ近づいておりもうすぐ島発見のはず。
ただ、まだ島影は見えず、360度が海の状態。
島影が見えたらランド・ホーって叫びたいと思って、島を探していた。
そんな時にマスト上での作業が発生。
畳んだセイルをロープで縛って固定する作業。
しかもトップボード上のちょっとゆとりを持ってできる作業だ。
よし!これはランド・ホーのチャンスとばかり、喜んで作業者に立候補。
もう一人の相棒と一緒にマストの上へ。
ところが、普段は簡単な作業のはずなのに、なぜかこういう時に限って手間取る。
なかなか、きちんと収まらないセイルにイライラしていたら、デッキから
「ランド・ホー!!」
あ、やってもた。夢中でセイルしか見てなかったやん。
すっごい、マヌケ。



最終日にトレーニーズ・デーがあった。
なんと船長役を任された!
いや、いや、いや、楽しいなぁ。
もっかい小笠原行ってもいいし!なんて気軽な頭の船長。

ところが、実際にはすっごい混雑した湾内の操船。
あちこちから次々と船が来て、のんびりするヒマがない。
あの日、船長の責任の重さってのを少し分かった気がする。

朝にコースを決める。
一応頭を使い、この航路部分は避けようと。
正しい判断だったはず。
ところが、その先にはたくさんの漁船が操業中。ここも避けるべきだった。
もしくは、コースを決めたタイミングで想定しておくべきだった。

そろそろ変針点。
変針後にはセイル作業が待っているので、デッキに待機してもらっていた。
のどかに日も差し、さてそろそろコースを変えようとしていたら、追い越し船が。
まあ、しばらく待つか。ところが待っている間に雨が降り始める。
デッキから不満が聞こえてくる。申し訳ないけど濡れててね。
特にデッキ上に指示も出せず、変針後、やっとこさ作業開始。

いや、正直トレーニーズ・デーのマヌケは半端なかった。
小笠原から帰ってきて、大阪湾で沈んでいてもおかしくない。
あはは、笑えない。

まあ、終わりよければ全てよし。
また船長することがあったら、もう少しマヌケではないはずだ。



今回の航海は平均年齢が高い航海だった。
僕の父より年配の人がほとんど。
同じワッチの人と話していても息子さんより僕のほうが若い。
まあ、さすがに孫と同い年ってことは無かったが。

0811-01.jpg
荒れた海

航海最初の数日。
梅雨前線を横切っていたためか、海は荒れていた。
船の中では、ジイサンどもがダウン。
そんな中、僕はスジ通すところはキチンと通せと酔っている人に要求した。
具体的には、、、ハッピーアワー中に寝込んでいるジイサンを
ホウキで叩いて起し、「どないなっとんじゃ!」って怒鳴りつけた。

ちなみに、僕は船酔いをしない。
多少気持ち悪いかなぁって思わなくもないけどどうってことは無い。
船酔いで吐くってのが理解できない。
気持ち悪いからってナゼ寝たら直るって思うのだ?

ちなみに、こんなことをしていて小笠原に着くまでは散々な気分だった。
一番のマヌケ!はこれ。
「小笠原ついたら、荷物まとめて、おがさわら丸で帰ろう!」
って思っていた。
で、小笠原入る2日前から徐々に海が落ち着いた。みんな働いていた。
少し気分が紛れた。
小笠原の海で泳いで、その日の夜にワッチの仲間と一緒に酒飲んでいて、もう一度
一緒に航海したいって思った。
皆、同じ穴のムジナって思えた。
残りの航海でワッチとして機能していかなきゃならんな、と思って。

帰りの航海、一番まとまっていたと思うんだ。僕らのワッチ。

◆◆

さて、マヌケエピソードはこれぐらいにしておきます。
この航海での感動した出来事をいくつか。。。

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夕日を見ながら



船は24時間走り続けている。
夜中でも誰かが操船しているわけだ。
で、その当番がまわってくる。
例えば、0時から4時とかの作業。
あんまりいい気持ちのする時間じゃない。草木も眠る丑三つ時?とかって。
でもね、実はすっごい帆船を楽しめる時間でもある。
作業はワッチ単位で行うのだが、メンバーが多くいたので、一人はスペアとして
半分休憩のような時間を設けることとした。

スペア中。デッキ上で風があんまりあたらない場所でアグラ掻いて座っている。
月が雲間に見えたりする。
海がきれいだったりする。
星空が見えたりする。
風が気持ちいい。
天気は刻々と変わっている。ちょっと気圧下がってきたのかなぁ、、、なんて
明日の空模様を漠然と考えていたりする。
この時間が一瞬しかないってことを自然が教えてくれる。

・・・夜のワッチ。
やっぱり変な時間に起きて作業するのはシンドイ。
でも嫌いじゃないなぁ。



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港を見下ろす高台より

小笠原は自衛隊の基地がある島である。
海自の掃海艇の部隊が休暇で<あこがれ>の入港後しばらくして停泊しに来た。
<あこがれ>は小笠原に2泊した。その間、港ではお隣さんが自衛隊。

<あこがれ>は自衛隊より早く出港した。
小笠原のお見送りは熱烈なことで有名らしい。島の方々も多数港で手を振ってくれている。
そして、自衛隊の船のマストにもUW旗が。
自衛艦旗を思いっきり振り回してくれている船もいる。

<あこがれ>もUW1を揚げて応えた。
タツ船長が「帽振れ」ってアナウンス。
皆で帽振りながら、帰りの航海乗り切ろうって思った。

0811-04.jpg
UWが揚がっている



航海も終盤に近づくとトレーニに任されることが増えてくる。
例えばセイルの展帆、畳帆のオーダー。
一人が代表で次どのロープを操作するかを指示する役。
で、ワッチ単位で主担当するセイルを割り当てた。
僕達のワッチは、ガフトップスルという、少し難しいセイルを引き受けた。
ロープの数は5本。
展帆の時の作業は、前段階でセイルの上部をセット。
後段階でセイル下部をセットする。

で、これを覚える勉強会をワッチで開いた。
というか、毎日やっていた。超・勉強熱心。

的確にセイルの展帆を手順化し文書化していた。
一つのことのために、頭つき合わせて、一緒に勉強する。
すごく良い時間を過ごせた。

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自然の恵み、雨にあてないためにコースを変える



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湾内で船が増えた

下船式で、タツ船長のスピーチ。
「この船は皆さんにとってのマザーシップです。また何かあったときに
戻ってきて乗ってもらうための船です」
ってメッセージを。。。感動した。
僕のマザーシップは初めて乗った帆船。
初めてセイルトレーニングした<あこがれ>なんだ。
これからも、また機会を見つけて乗りに行きたい!

◆◆

帆船の上って色々あります。
人間臭くしか乗れません。
そして塩臭くなっていきます。

やっぱ、帆船はいいねぇ!!
(みっきー)
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■□ 飛行機で飛びフネに乗る □■

 ちょっと冒険心のある人なら誰でも乗ることのできる帆船。先月号では旅先・出張先で、思い立ったときに乗ることのできる船を紹介した。初めての時は、一日でも海に出るのはとても楽しい。でも一度乗ってしまうと、この船でどこか遠くの港まで航海したら、そんな風に考えてしまう。そんな冒険旅行を提供する帆船は、実は世界には数多あって、その主だったところはやはり、アメリカやヨーロッパを本拠にしている。

 アメリカでは、東海岸、西海岸、五大湖、の順番で、毎年大規模な帆船レース&帆船祭りが行われている。例年20〜40隻の帆船が参加していて、港でそのフネたちが並んでいる様は壮観だ。
 今年は、日本からも行きやすい西海岸。6月25日〜29日の日程で行われたカナダのヴィクトリア帆船祭りを皮切りに南下し、サン・フランシスコ、ロスアンジェルスなどのお馴染みの街に立ち寄りながら、9月6〜7日に行われるダナポイントまで南下する。
 8つの港での帆船祭りの途中、港と港の間は、レースもしくはクルーズ・イン・カンパニー(競わずに帆走を楽しむ)が行われる。海軍などのフネを別とすれば、基本的には、一般の参加者が乗船できるようになっている。

 その一つの楽しみ方は、港での帆船まつりの際に行われる、フネの一般公開や体験クルージング。サンセットクルーズもあれば、帆船同士で大砲を打ち合う“海戦”のようなものもある。歴史的なフネを復元したレプリカ帆船は、大砲を何門も積んでいて、もちろん弾をうつわけではないが、大砲に火をつけ空砲を撃つことができる。港への出入港の際は、これでもかというぐらい、どのフネも腹にずしんと響く音を轟かせながら大砲を撃つ。
 港でのこうした、体験クルージングはネットで注文できる場合もあるし、当日の朝から会場で売り出す場合もある。ぜひ、お目当ての帆船祭りのホームページをチェックして、乗れる帆船をさがして欲しい。
 ちなみに既に終わってしまったが、ヴィクトリア帆船まつりでは、↓のフネたちに乗ることができた。
 http://www.princeofwhales.com/tallship/index.html

 今回の帆船レース&帆船まつりに参加する帆船は、全部でなんと33隻!フネによっては、一部の帆船まつりだけに参加、ということもあるが、どんな小さな港でも10隻以上の帆船が岸壁に横付けされる。船内の探索にでかけなくても、芝生に腰を落ち着けて、眺めているだけで、冒険心というか旅心というかが駆り立てられる。港の不思議な魅力は、目の前に見えないどこかに確実につながっているのだというはっきりとした意思が感じられるところにある。
 ASTA(アメリカセイルトレーニング協会のサイトでは、今年の帆船レース&帆船まつりに参加する全ての帆船を見ることができる。
http://208.113.252.52/tallships/2008pacific/vessels.php
 この中で、黄色い☆でBERTHS AVAILABLEと書いてある船が、乗ることのできる船だ。帆船レース全体で、一括して乗船受付をしているわけではないので、お気に入りのフネが決まったら、フネのサイトに行って見よう。ここで確認しなければならないのは、船が誰を対象にしているかということ。フネによっては、中学生のための航海プログラムしかなかったり、逆に年齢不問!という形のプログラムが準備されていたりする。
 フネのサイトには航海スケジュールが乗っているので、それぞれのフネの航海スケジュール、立ち寄る港を見ながら、参加できそうな航海を探してみる。出航は大体朝、港に着くのは夕方が多いから、飛行機のスケジュールは当日はできるだけ避けた方がよいかもしれない。

 先ほどの表の中で、目にとまったのは。2003年まで横浜を母港に活躍した、セイルトレーニングシップ<海星>は、この夏のレース&帆船祭りのほとんど全てに参加するようだ。プログラムは短い区間でサンディエゴからメキシコのエンセナーダまでの3泊4日の航海。1泊あたり200ドル程度というのは若干割高ではあるが、きっとどの区間をとってみても心に残る航海になるだろう。
 申し込み方法は、<海星>を運行するオーシャン・ボヤッジズ・インスティテュートにメールか電話で連絡。その後、申し込みに必要な書類の提出や申込金400ドルをクレジットカードか銀行送金で支払う。
http://www.oceanvoyages.com/Kaisei_schedule2008.pdf
 申し込みが完了したら、後は、荷造りをし、指定された港まで飛行機とタクシーを乗りついで行く。といった感じだ。

 さすがにもう今年の夏は・・・。そんな方には、来年の計画をおすすめしたい。帆船レースは一年以上前から、スケジュールが発表されているので、寄航する港と日本からの交通とを考えながら、参加帆船を探してみると乗ってみたいフネが見つかるかもしれない。
 ちなみに来年2009年の帆船レースは、大西洋横断レース!を含む一大イベントとなる。スペインを出向し、カナリア諸島経由でバミューダへ。バミューダの400周年記念イベントを経てアメリカを北上、再び大西洋を跨いで英国のベルファーストまでレースは続く。

4/30-5/03 ビーゴ(スペイン)
5/14-5/17 テネリフェ(カナリア諸島)
6/12-6/15 バミューダ(バミューダ)
6/25-6/28 チャールストン(米国)
7/08-7/13 ボストン(米国)
7/16-7/20 ハリファックス(カナダ・ノバスコーシャ州)
8/13-8/16 ベルファースト(英国)


[SF い]
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■■ 編集後記 ■■

海外のフネに乗りに行っていた友人から、もうすぐ日本に帰る、との連絡があった。フネに乗る人の常で、しばらく連絡が途絶えていた、と思ったら、ある日突然連絡がくる。もしくはどこかの港で出くわす。そのなんだかとてもゆるいようでいて、それでいて切れることのない感じのつながりが心地よい。
夏がやって来る。(い)

メッセージの宛先は全てコチラ ⇒ stbd@saltyfriends.com。
みなさまからのお便りお待ちしています!
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帆船で 海、 行く?『Salty Friends通信』毎月10日配信
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