今月の「よろず帆船人」突撃インタビューは、船員歴30年、
パイロット(水先案内人)歴20年の超ベテラン、大河原明徳
(おおがわらあきのり)さんです。
1931年生まれの大河原キャプテンは、東京商船大学航海科の2回生。
長年日本郵船鰍ナ航海士、船長を務められたあと、今年の春先まで
東京湾水先区水先人をなさっていらっしゃいました。あの
<日本丸>の水先案内をされたこともあります。
愛艇30fのクルーザー<Sea Fever>の船名は、もちろんイギリスの
有名な詩人、ジョン・メイスフィールドの詩から。

相模湾をセイリングする<Sea Fever>
12月開催予定の「帆船時代の航海術 〜帆船で海、行く?〜」で
メインスピーカーをお願いしている大河原さんの素顔に迫ってみました!
以下、
大河原キャプテン:「Capt.O」
Salty Friends:「SF」
SF:船乗りになろうと思われたきっかけは何ですか?
Capt.O:幼稚園の頃、遠足で横浜港の大桟橋に行ったんですが、そ
のときに初めて見た外国の船や、港の雰囲気が印象的でしたね。
船に興味を持ったのはその時からかな?
中学時代はちょうど戦争中で、大きくなったら海軍に入り
たいと憧れてました。
SF:子供の頃の夢は何でしたか?
Capt.O:食べ盛りの頃が戦争中だったので、とにかく美味しいもの
が食べたかった(笑)。
船乗りになりたかったので、高校を卒業するときに商船大
を選んだという訳です。

<Sea Fever>あんどクルー。みなさん、少年のようです***
SF:長いご経験の中で特に印象に残っている航海はありますか?
Capt.O:チョッサー(チーフオフィサー)時代、太平洋を航海して
いた時だったと思うけど、強い西風が吹いていて、波の高
さは10メートルくらい。あっ!という間に、船が追い波
に乗っかって。1万トンの船の「サーフィン」だよ!
すごかったねぇ。
あとアラスカ沖で、クジラと半日一緒に走ったこともあり
ましたよ。ご存知のようにイルカはよく船と一緒に泳いだ
りするけど、クジラってのはあんまり聞かないですよね?
こっちは13ノット。半日ずーっと船の横に付いて泳いで
たけど、クジラも疲れただろうな。船を仲間だと勘違いし
たのかもね?
SF:これからの日本のセイルトレーニンングについてどう思われ
ますか?
Capt.O:これから船乗りを目指す人たちには、是非帆船での航海を
経験して欲しいし、残して欲しい伝統ですね。ただコスト面を考え
ると、うーん、実際問題、難しい部分も多いと思います。
SF:12月2日の「帆船時代の航海術〜帆船で海、行く?」講演
会では、どんなお話しを聴かせていただけるのでしょう?
Capt.O:航海術は人類の英知の集積です。広い海原で、星や太陽を
見て位置をわり出していた時代の、船乗りたちの知恵や苦労を
皆さんにぜひ知っていただきたい。
当時の船乗り達の生活習慣や航海器具の話しなどを、資料
を使ってわかりやすく楽しくお話しするつもりです。

できたてホヤホヤ

講演会ポスター Byカズー

楽しみですね!!皆さんも12月2日(日)は東京お台場の
「船の科学館」へ、ぜひ足をお運び下さい♪
詳細は
こちらです!